ベアリング製造「酒井金属工業」破産 取引先生産拠点の海外移転で受注減少 負債総額約8000万円 東京商工リサーチ調べ

ベアリングの製造を手がけていた富山市八尾町の「酒井金属工業」が、5月24日までに富山地方裁判所から破産手続きの開始決定を受けていたことが東京商工リサーチの調べでわかりました。負債総額は約8000万円とみられます。

東京商工リサーチによりますと「酒井金属工業」は1944年(昭和19年)創業、1966年(昭和41年)に法人化し、ベアリング製造を主な業務としながら、強みのラジアル軸受などの製品を手掛けていました。

大手ベアリングメーカーの専属工場として実績を重ね、1990年(平成2年)12月期は売上高4億5494万円を計上していました。

ただ、これ以降は取引先の生産拠点の海外移転などから受注は減少し2012年(平成24年)12月期は売上高約9000万円、2023年(令和5年)12月期は売上高約5700万円まで落ち込みました。

今年に入ってからも受注環境は回復せず、資金運営も限界に達したことから事業継続を断念したものとみられます。負債総額は約8000万円とみられています。

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