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まもなく火蓋が切られる「NBAファイナル2024」の余興として、とある都市伝説をご紹介したい。
NBAでリーグ優勝を果たすには並々ならぬ努力と豪運が必要なわけだが、7年連続である法則に従った球団が戴冠を成し遂げている。その法則というのが「過去にワシントン・ウィザーズでプレーした選手を在籍させること」である。
八村塁(ロサンゼルス・レイカーズ)の古巣は1978年以来、NBAのタイトルから遠ざかっており、1980年代以降はファイナル進出すら経験していない。しかし、近年は同球団から旅立った選手が毎年のようにチャンピオンリングを手にしているようだ。
デンバー・ナゲッツは前年、NBA随一のジャーニーマンであるイシュ・スミスに加えて、ケンテイビアス・コールドウェル・ポープとトーマス・ブライアント(マイアミ・ヒート)を獲得し、球団の悲願であった初タイトルを手にした。また、2022年のゴールデンステイト・ウォリアーズもゲイリー・ペイトン2世とオット・ポーター・ジュニアをロスターに迎え、セカンドユニットに厚みをもたせて玉座に返り咲くことに成功していた。
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優勝トロフィーを手にするゲイリー・ペイトン2世 [写真]=Getty Images
また、ミルウォーキー・バックスのヤニス・アデトクンボも元ウィザーズ戦士の助けを受けて、タイトルを手にした。「FIBAバスケットボール ワールドカップ2023」でアメリカ代表にも選出されたボビー・ポーティスは、控えのビッグマンとしてバックスの優勝に貢献。直近の2年はシックスマン賞で3位につけており、球団にとっては欠かせないピースとして定位置を見つけている。
レイカーズのレブロン・ジェームズも直近の優勝を元ウィザーズの選手たちと成し遂げた。2020年、レイカーズはドワイト・ハワード(メッツ・デ・グアイナボ/プエルトリコ)、ジャベール・マギー(サクラメント・キングス)、マーキーフ・モリス(サンアントニオ・スパーズ)を迎え、バブル開催となったコロナ禍の過酷なシーズンを駆け抜け、頂に登りつめた。そして、この都市伝説は2017年まで遡る。2019年はジョディ・ミークス氏を擁したトロント・ラプターズが、2018年と2017年はショーン・リビングスト氏とジャベール・マギーが異才を放ったウォリアーズが、それぞれリングを獲得した。
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レブロンとともにNBAを制したドワイト・ハワード [写真]=Getty Images
2024年はどうだろうか。ダラス・マーベリックスにはダニエル・ギャフォード、ボストン・セルティックスにはクリスタプス・ポルジンギスがそれぞれ在籍。これにより、“ウィザーズの法則”は8年連続が確定している。
ウィザーズはタイアス・ジョーンズ、アンソニー・ギルが2023-24シーズンで契約満了。また、市場ではカイル・クーズマの周囲にもトレードの噂が蔓延しているほか、元エースのブラッドリー・ビールが所属するフェニックス・サンズも潤沢な戦力を有しており、本格化した八村にも十分なチャンスがあるだろう。
もし、NBA仲間と来シーズンの優勝予想をする際には、ロスターのウィザーズ所属歴を注視してみてはいかがだろうか。そして、ウィザーズのフロントは放出する選手選定を今一度見直してもいいのかもしれない。
文=Meiji