【阪神】あと1人で勝利も…岩崎優が9回二死に逆転2ラン被弾 悪夢の黒星に「申し訳ないです」

小郷裕哉(右)逆転2ランを打たれた岩崎優

まさに悪夢だった。阪神・岩崎優投手(32)が5日の楽天戦(甲子園)で痛恨の逆転2ランを被弾。あと1人で2―1の勝利という状況から白星をスルリとこぼし、2―3の黒星を招いてしまった。

1点差の9回だった。先頭の小深田に左前打を許し、犠打で一死二塁。百戦錬磨の左腕は、この時点では落ち着いた表情を見せていた。続く代打・石原を空振り三振に打ち取り二死。あとは小郷を打ち取れば、勝利のハイタッチのはずだった。

場面は二死二塁、カウントは3ボール1ストライク。ここで坂本のサインにうなずいた岩崎は外角低めを目がけて直球を繰り出した。だが投球は逆球となり、インコースが得意の小郷のエジキとなった。140キロ直球をはじき返されると、打球はそのまま風にも乗って黄色く染まった甲子園右翼スタンドに届いた。

普段はあまり感情を表に出さない岩崎だが、さすがに落胆の色を隠すことはできなかった。続く村林を左飛に打ち取り9回を投げ切ったのだが、一塁ベンチへ戻る足取りは重かった。

9回の攻撃は一死一、二塁とサヨナラの走者を出すも、途中出場の島田が二塁ゴロ併殺という幕切れ。岡田監督は「(逆転弾は)結果やろ。そこまで2点じゃあかん」と守護神ではなく低調な打線を責めた。試合後の岩崎は「申し訳ないです」と言い残し、足早にクラブハウスへと引き上げていった。

© 株式会社東京スポーツ新聞社