世界の核弾頭数減少も 新型核弾頭やミサイル開発は加速「現状を的確に」ポスターデザイン変更《長崎》

長崎大学の核兵器廃絶研究センターは、世界の核弾頭の数について去年よりも400発減少したと発表しました。

一方、いつでも使える状態にある現役の核弾頭は増加傾向にあるということです。

長崎大学核兵器廃絶研究センター=RECNAによりますと、世界9か国が今月時点で保有している核弾頭は1万2120発で、去年より400発減少。

発表を始めた11年前に比べ、約3割にあたる5180発減りました。

一方、配備され、いつでも使用できる状態にある「現役核弾頭数」は、2018年を起点に増加傾向にあり、6年間で332発増えているということです。

この状況を踏まえRECNAは今年、初めてポスターのデザインを大幅に変更。

現役核弾頭数に着目し、世界情勢を、より正しく示したとしています。

(RECNA 中村桂子 准教授)

「ウクライナの現状、ガザのこともあるが、核兵器に対する危機感、核使用リスクが高まる中で、よりこの現状を的確に表すことができないかということを考えてきた」

また、ロシアとアメリカでは古い核兵器の “近代化”のほか、新型の核弾頭やミサイルの開発が加速しているとして警鐘を鳴らします。

(RECNA 鈴木達治郎教授)

「(近代化など)ができてしまうと、2080年まで核抑止力を維持できる」

RECNAは、核弾頭についてのデータやポスターをホームページで公開しているほか、全国の都道府県立図書館や教育機関などにポスターを送るということです。

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