ハト出し「安心の街」を 小矢部の山本さん「防災マジック」で

防災マジックのリハーサルを行う山本さん=小矢部市城山町

 小矢部市石動地区の中部地区自治振興会長を務める山本護さん(81)=同市城山町=は市民の防災意識を高めようと「防災マジック」を考案した。能登半島地震で石川県内の身内が被災、自宅も半壊したことを教訓とし、約40年のマジック歴を生かしてユーモアも織り交ぜて啓発する。

 防災マジックはハトやハンカチ、スケッチブックなどを使う。箱の中の火を一瞬で消し、ハトと「みんなでつくろう安心の街」と書かれた紙が出てくるマジックのほか、炎に見立てた赤いハンカチがスティックに変わる手品などがある。山本さんは消防車の形をしたテーブルも用意した。

 山本さんの兄と姉は輪島市内に暮らし、珠洲市や七尾市内にも親類がいる。発災後、いずれも無事が確認されたが、家屋は全壊した。

  ●8日のフェスで披露

 石動小手品クラブで講師も務める山本さんは「不思議なマジックの世界に防災の要素を取り入れ、楽しみながら命の大切さを伝えていきたい」と話した。

 道の駅メルヘンおやべで8日に開かれる防災フェスティバルで初披露される。

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