金沢・小立野に駄菓子店、地域交流の場に 看護師の高多さんが開業 喫茶スペース併設

駄菓子を買いに来た子どもと触れ合う高多さん(右から2人目)=金沢市小立野4丁目の駄菓子店「ねこじゃらし」

  ●お年寄りから子どもまで楽しめる

 金沢市小立野4丁目で2日、喫茶スペースを併設した駄菓子店がオープンした。看護師の高多陽子さん(43)=小立野2丁目=が地域の高齢者の引きこもりを防ぐため、子どもからお年寄りまで幅広い世代が集える場を作ろうと一軒家を改装して開業した。小立野地区では駄菓子店が姿を消して、少なくとも30年以上たっており、家族連れらが昔懐かしい空間で交流を楽しんでいる。

 高多さんは高齢者の外出を促し、子どもたちと交流する機会を作ろうと、駄菓子店の開業を思い立ち、昨夏から準備を始めた。一軒家を車椅子やベビーカーでも入りやすいようにバリアフリー化し、購入した駄菓子を食べられる喫茶スペースも設けた。コーヒーを販売するほか、自由に読める絵本も用意した。

 駄菓子コーナーには約70種類の駄菓子や遊び道具を並べた。店名は「ねこじゃらし」で、誰もが親しみを感じられるような店にしたいと、身近なおもちゃから名付けた。

 小立野では久しぶりの駄菓子店のオープンとなり、小立野4丁目の島田よし子さん(67)は「友達に会えたり、異なる年代の人と交流できたりと、思い出が強く残っている」と開業を喜ぶ。開店初日の2日に訪れた小立野小の中谷大智さん(9)は「学校の近くにできてうれしい。遠足のおやつを買いに来たい」と話し、お菓子選びを楽しんだ。

 火水木日曜の週4日の営業となる。水、日曜のみ午前中から営業し、パンやサンドイッチを販売する。

 高多さんは「いろんな世代の方に来ていただき、交流してほしい」と話した。

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