株式会社POWER-KIDSが群馬の高校生にEバイクリースを提供、通学の負担軽減を目指す

株式会社POWER-KIDSは5月10日、群馬県に住む高校生を対象に、高性能Eバイクの個人リースプログラムのクラウドファンディング開始しました。

群馬県は、急な坂道や山道が多く、「上州のからっ風」と呼ばれる強い北風が吹く地域です。これにより、多くの学生が自転車通学に大きな負担を感じています。特に冬場の通学は厳しく、強風の中での通学は一層困難です。そのため、保護者による車での送迎が増加し、学校近辺では送迎渋滞が問題となっています。

POWER-KIDSは、この問題を解決するために、高性能Eバイクを月額12,500円でリースするプログラムを開始しました。これにより、学生たちは通学の負担を軽減でき、家族も送迎の時間を節約できると期待されています。

リースで使用するEバイクは、SPECIALIZED社製のTARBO VADO SL 5.0 EQで、キャリアや泥除けも装備されているため通学にも使用可能。また、リースプログラムには、無料の安全点検サポートも含まれています。点検は初年度に1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、12ヶ月目に実施され、2年目以降は年2回行われます。また、バッテリー交換費用も1.5年後に無料で提供されるなど、長期間安心して利用できるサポート体制が整っています。

このプログラムをより多くの高校生に提供するため、POWER-KIDSはクラウドファンディングプラットフォームCAMPFIREを通じて支援を募っています。5月10日から開始されたこのキャンペーンにより、地域の交通環境改善に寄与することを目指しています。

POWER-KIDSの代表である高庭氏は、自身も群馬県で育ち、強風や坂道の多い地域での自転車通学の困難さを経験してきました。彼は、高校時代の同窓会での会話をきっかけに、E-Bikeのリースプログラムを考案しました。「学生時代の通学は本当に大変でした。特に冬場の部活帰りなどは地獄のようでした。そんな経験をしたからこそ、学生たちの負担を軽減したいという思いがあります」と語ります。

群馬県には約4.1万人の高校生が在籍しており、そのうち約9割が自転車を利用しています。しかし、スポーツバイクやロードバイクの使用率はわずか2割に過ぎず、残りの8割は通常のママチャリを使用しています。E-Bikeの導入により、学生たちの通学が楽になり、保護者の負担も軽減されることが期待されます。

また、E-Bikeの利用は環境にも優しく、二酸化炭素の排出削減にも貢献します。車での送迎を減らすことで、地域の交通渋滞も緩和されるとともに、家族の時間が増えることもメリットです。

この取り組みは、群馬県だけでなく全国展開を目指しており、地方の公共交通機関が脆弱なエリアにもスポーツバイクのリース事業を広げることを計画しています。高庭氏は、「多くのご支援をいただいた暁には、全国展開を目指し、地方の生活負担を軽減したい」と意気込みを語ります。

© シクロライダー編集部