ETCカード私的に利用、西郷村職員を懲戒免職 85回7万9170円分

 福島県西郷村は5日、村所有の自動料金収受システム(ETC)カードを計7万9170円分、私的に利用したとして、総務課の30代男性主任主査を懲戒免職処分にしたと発表した。

 村によると、男性は2021年11月から2年間、85回にわたってカードを私的利用し、料金を村に支払わせていた。カードは利用時に村に申請するが、今年3月上旬に財政課職員が申請がないのにカードが1枚足りていないことに気づき、不正利用が発覚した。村は男性が全額弁済していることから刑事告訴しないとしている。また村は、男性の上司に当たる50代男性職員を戒告の懲戒処分とした。

 このほか村は5日、酒気帯び運転の疑いで2月に逮捕された総務課の40代男性主任主査を停職1年の懲戒処分にしたと発表した。5月31日付。男性は今月3日付で退職した。

 村長と副村長、減給へ

 職員の相次ぐ不祥事を受け、村は5日に開会した6月議会に、高橋広志村長と真船貞副村長の7月分の給与を10%減額する条例改正案を提出した。

 村は4月3日付で30代男性と50代男性の2人を処分し、同日付で役場掲示板に公表したが報道機関への発表はなかった。6月議会に給与減額の条例改正案を提出したことから事案を公表した。

 当初、報道発表しなかった理由について村担当者は「(30代男性)職員の家族に不利益を及ばさないため」と説明した。

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