漫画家を目指す高校生 締め切り前の奮闘に密着 船越英一郎も「こんな恵まれた環境が…!」と感動

俳優の船越英一郎が6月5日放送の『1億人の大質問!?笑ってコラえて!2時間スペシャル』にゲスト出演。漫画家を目指す高校生が通う『マンガ学科』に密着したVTRに感銘を受けた。

『1年たったらこうなりましたの旅 漫画家編』として今回密着しているのは、公立高校としては全国初となる『マンガ学科』を創設した熊本県立高森高等学校。中でも前回、多くの視聴者を驚かせていたのが、巨大カジキのイラストを鮮やかに描いた2年生の荒木さん。応募した漫画賞で“期待賞”をもらった彼には既にプロの編集者が“担当編集”として付いており、作品作りのアドバイスなどを受けていた。また、1年生との初顔合わせの場では「全員ライバルなんで絶対負けません!」とまさかの“宣戦布告”をするなど、大人しそうなしゃべり方の裏に熱いものを持っていた。

そんな荒木さんの“宣戦布告”を聞いていた同級生の女子生徒・熊谷さんは「ブチ上がりですよね、アレ!」とテンションを上げつつ、「マンガもずっと描いて集中してやってるから、彼が言うと説得力が違うな、と思って」とその実力を認めてもいた。そんな熊谷さん、実は荒木さんが“期待賞”に入った漫画賞でさらに上の“佳作”に入っており、彼女にも同じように担当編集が付いていた。さらに高森高校がコラボしたロックフェスのイメージキャラクターにも応募し採用されるなど、既にいくつかの“結果”を出しており、荒木さんも「もっと頑張らないとな」とライバル視していた。『マンガ学科』にはこのような実力者がたくさん集まっていたのだ。

2年生はみんな、『九州国際まんが賞 サイレント部門』に応募するため、セリフの無い“サイレントマンガ”作りに取り組んでいた。締め切りまで3週間を切っていたこの時期、多くの生徒たちが絵の配置やコマ割りなどを鉛筆描きでラフにまとめる“ネーム”の制作を行っていた。仕上がった生徒は学校に派遣されている編集者のチェックを受けてアドバイスをもらいつつ、問題なければ実際の原稿用紙に細かく描いていく“下描き”へと移っていく。そこから“ペン入れ”を行い、最後に“仕上げ”をして原稿の完成となる。

締め切りが近くなると、『マンガ学科』の授業時間も応募用のマンガ制作の時間となる。思うように作業が進まない生徒たちは「来週までにペン入れに行かないとヤバいですけどね…」と、まさに“締め切りに追われる青春”を過ごしていた。

あの荒木さんも締め切りまで20日を切ったゴールデンウィーク前の時点で、全17ページ中1ページ目の下描きがまだ終わっていなかった。隣の席で作業する同級生の片倉さんは、全15ページ全ての下描きを終えており、それを目の当たりにした荒木さんもさすがに「間に合うかな…不安になってきた…」と弱気に。それでもその数日後、ゴールデンウィーク明けに取材に訪れると、荒木さんはほぼ全てのページのペン入れを終えていた。「(GW中は)ずっとコレ(マンガ制作)やってました。朝から夜まで、ずっと」という。

しかし数コマ、どう描けば良いかどうしても構図が決まらないコマが残されていた。そこで荒木さんは『マンガ学科』で講師も務めている、『企業戦士YAMAZAKI』などの作品で知られる漫画家・富沢順先生にアドバイスをもらうことに。荒木さんの描きたい中身を聞いた富沢先生は、自らペンをとってサラサラとラフ画を描きながら的確なアドバイスを送っていた。「描くのがめっちゃ難しそう…僕に描けるかなぁ…」と悩んでいた荒木さんだったが、2日後にはアドバイスを受けてしっかりと残っていた数コマを完成させていた。

迎えた締め切り。提出期限として設定された時間が迫る中、生徒たちが次々と完成した原稿を持って先生に提出していく。そしてギリギリまで仕上げ作業をしていた荒木さんも、設定時間をちょっとだけオーバーしたものの無事提出終了。17ページもの作品を作るのは初めてだったという荒木さん、さすがに疲れもたまったのか「夜も眠れなかったので…今日はちょっとゆっくりしたいです…」と肩の荷を下ろしていた。

スタジオでVTRを見ていた、自らも大のマンガ好きで特に手塚治虫作品が大好きだという船越は、「大学でも専門学校でもない、高校の中にある、そしてそこに実際プロの、今現場で活躍されている方がそこにべったりいらっしゃる、こんな恵まれた環境が今あるなんてね!」と『マンガ学科』の環境とその生徒たちに感動していた。

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写真提供:(C)日テレ

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