活水「女子大」を維持 看護学部の男子受け入れで会見 長崎

看護学部での男子学生受け入れについて説明する広瀬学長(右)=大村市、活水女子大大村キャンパス

 活水女子大(長崎市)は5日、看護学部を置く大村市久原2丁目の大村キャンパスで会見し、2025年4月から同学部で男子学生を受け入れると正式発表した。同大の男子学生受け入れは初めて。広瀬訓学長は「将来的な共学化を見据えた動きではない」とし、「女子大」の名称を維持する考えを示した。
 看護学部は09年度に国立病院機構長崎医療センターの敷地内に開設。前身の同医療センター付属看護学校時代は男女共学だった。このため、同医療センターをはじめとする医療機関からは、男性看護職養成の「再開」を求める声が多かった。また、県内高校からも看護職を目指す男子生徒の進学先として期待の声があったとし、広瀬学長は「これらの声に応えることは、地域に根差した大学として必要と判断した」と説明した。
 一方で「女子の教育をうたった建学の理念に変わりはない」と強調。「本学は女性の社会進出に貢献してきたが、まだ男性と対等とは言えず『女子大』を堅持することには意義がある。逆に男性の進出が進んでいない看護職では、男子学生を養成することが、本学の精神に合致している」と述べた。
 会見には長崎医療センターの髙山隼人院長も同席。医療センターでの男性看護職の比率は全体の1割程度で、ニーズが高いとし「男子学生の受け入れは時代の要請に従った判断」と評価した。

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