「ビッグvsビッグ」大谷翔平と“怪物新人投手”の初対決、同僚や米メディアが熱狂「2人とも期待に応えた」「素晴らしいショーだ」

現地6月5日、ロサンゼルス・ドジャースは敵地でピッツバーグ・パイレーツと対戦し、6対10で競り負け。2連敗を喫した。この試合で大きな注目を集めたのが、2023年のドラフト全体1位で指名されたパイレーツの“怪物”、22歳の新人投手ポール・スキーンズと、大谷翔平の初対決だった。

試合前、パイレーツのニック・ゴンサレス内野手は、「オオタニとスキーンズの対戦は見ものだ。同じ選手だけど、ファンと同じくらい2人の対戦を見たい。本当にクールだ」と興奮気味に語っていた。

『MLB.com』は、「驚異的な選手同士の対戦に、大きな期待が集まった。そしてその予想は的中。2人とも期待に応えた。両者の対戦は“ビッグvsビッグ”だった」と大谷とスキーンズの初対決を称賛した。米放送局『NBC Los Angeles』も「素晴らしいショーだった」と伝え、米メディア『ClutchPoints』は「期待以上の結果だった」と報じた。

初回の大谷の第1打席、スキーンズは101.3マイル(約163キロ)、100.1マイル(約161キロ)、100.8マイル(約162キロ)のフォーシームを3球続けて空振りを取り、3球三振に打ち取った。

3回の第2打席、大谷は剛速球を2度空振りしたが、フルカウントからの6球目を強振。高めに入った100マイル(約161キロ)のフォーシームを振り抜くと、打球はバックスクリーンに飛び込んだ。

5回の第3打席、大谷はカウント1ー1から98マイル(約158キロ)のフォーシームをとらえ、右前に強烈にはじき返した。
大谷とスキーンズの初対決は3打数2安打、1本塁打と大谷に軍配が上がった。それでも“怪物新人投手”は試合後、大谷に打たれた本塁打について、「(大谷に)敬意を表したい。あそこに投げるべきボールだったと思う。彼は本当に素晴らしい選手。こういうことは起こるものだ。(ドジャースには)ほかにもいい選手がいる。率直に言って、こういう対戦のために私たちは試合をしているんだ」と振り返った。

スキーンズはロサンゼルス・エンジェルスのお膝元、カリフォルニア州オレンジ郡フラートン出身。カリフォルニア州レイクフォレストのエル・トロ高校時代の2018年には、メジャー1年目の大谷の本拠地エンジェル・スタジアムでの初登板を生観戦している。

学生時代には投手のほか、捕手や内野手も経験していた“元二刀流”のスキーンズは、「彼を見て育った。オオタニはいろんな意味で刺激を与えてくれた」と、大谷を憧れの存在と語っていた。

多くの野球ファンが注目したスター選手同士の初対決は、期待に違わぬ名勝負だった。

構成●THE DIGEST編集部

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