DEアンダーソンとDEハンターは「すぐさま連携を深めていた」とテキサンズHCライアンズ

ヒューストン・テキサンズのウィリアム・アンダーソンJr.【AP Photo/David J. Phillip】

ヒューストン・テキサンズは昨シーズン終盤の立て直しを支えた若手選手たちと大型契約で加わったベテラン選手たちを組み合わせたことで、スーパーボウル優勝候補になるという大きな期待を背負っている。

この春、テキサンズのディフェンシブライン(DL)は早くも絆を深めており、プロボウルに選出された経歴を持つ2人のディフェンシブエンド(DE)、ウィリアム・アンダーソンとダニエル・ハンターがコンビを組むことで、今シーズンへの大きな期待と希望をもたらしている。

テキサンズの公式記録によると、2年目を迎えるヘッドコーチ(HC)デミコ・ライアンズは現地5日(水)にこう述べたという。

「ダニエルとウィル(アンダーソン)は即座に両エンドとして必要な連携を深めていた。お互いに影響しあい、考えを共有している。ダニエルはリーグの中でもベテランで、長い間プレーしてきた。だから、ウィルは彼を頼りにして、どう考えるかのアドバイスをもらうことができる。それはとても重要だと思う」

豊富な経験をテキサンズに持ち込むハンターは、昨年にAP通信NFLディフェンス部門年間最優秀新人賞を受賞したアンダーソンにただ知恵を授けるだけのベテランではない。

まだ30歳にも満たないハンターは、ミネソタ・バイキングスで過ごした9年目にして最後のシーズンに、キャリア4度目となるプロボウル選出を果たした。ハンターは昨シーズンに、キャリア最高にあたるサック16.5回、ロスタックル23回(NFL1位)、クオーターバック(QB)ヒット22回、タックル83回、フォースドファンブル4回をマーク。

あまり目立たない存在だったハンターが、2023年のバイキングスにセンセーションを巻き起こした。一方、約1,200マイル(約1,931km)南に位置するヒューストンでは、アンダーソンが順調にテキサンズに馴染んでいる。

昨年、プロボウル選出を果たしたアンダーソンは15試合に出場し、サック7回、QBヒット22回、タックル45回という成績を残している。

ハンターとアンダーソンのコンビがこれからどのような活躍を見せるのかに注目だ。

2人が2024年シーズンにクオーターバックを目指して共闘することを計画している中、ライアンズHCは22歳のアンダーソンが29歳のハンターから学ぶべきことがたくさんあると考えている。誇張した表現や大げさな表現をあまり使わないライアンズHCが、2人が早い段階で意気投合していると指摘したことは注目に値するだろう。

ライアンズHCは「2人の連携は素晴らしいし、うまくかみ合っている。彼らがポケットを崩しながら、クオーターバックにプレッシャーをかける姿を見るのが楽しみだ」とコメント。

2人はテキサンズにとって大きな強みになる一方、対戦相手にとっては厄介な存在となるだろう。

アンダーソンとハンターはテキサンズのパスラッシュの最前線に立つことになるが、少なくともロースターを見る限り、テキサンズの選手層は厚いと言える。

テキサンズはアンダーソンを中心に据えて再編されたディフェンシブフロントを強化すべく、ハンター、ディフェンシブタックル(DT)デニコ・オートリー、DTフォーリー・ファツカシー、DEマリオ・エドワーズ、DTティム・セトルといった面々を加えた。

ライアンズHC率いるディフェンスは昨シーズン、サック数で13位タイだった。良い成績ではあるものの、傑出しているわけではない。選手層は厚かったが、十分ではなかった。そのため、ライアンズHCはオフシーズンの補強と今後の展望について、次のように前向きに語っている。

「私にとって、ディフェンシブラインの選手層はできるだけ厚くしておくことが重要だ。デニコやダニエル、ティムのような、多くの試合を経験してたくさんプレーしてきたベテラン選手たちはシステムに馴染みやすく、特にオフシーズンプログラムに参加しているときにすぐに適応できる。彼らはわれわれのプレースタイルや、ディフェンシブラインのプレーがどれほど重要なのかを理解した上で、それがディフェンスだけでなくチーム全体にとても大切だということを分かっており、そういった面々がいることは、全員の助けになると思う」

選手層は厚く、アンダーソンとハンターというスターラッシャーが先陣を切る準備も整った。この2人はダイナミックなパスラッシュデュオとして期待されており、テキサンズにおけるハンターとアンダーソンの連携は、この春、素晴らしいスタートを切っている。

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