【探訪ルポ】令和6年6月6日なので、六角橋6丁目を訪ねてみた 横浜市神奈川区

バス停の名前も「6丁目」

本日、令和6年6月6日は、数字の6が並んだゾロ目の日。神奈川区で6といえば、やはり六角橋。中でも六角橋6丁目はまさに、6づくし。ということで、街を歩いてみた。

岸根公園の近く

そもそも六角橋6丁目、どのあたりだろう…と思い地図を開く。ちょうど港北区との区境、岸根公園と水道道を挟み南側の一帯だ。東側には県道12号-横浜上麻生線が通り、神橋小学校からも近い。西側にはUR都市機構の団地が建つ。そんなエリアだ。

6丁目も加入する六角橋北町自治会の飯田宏昭会長によると、約400世帯が住むという。「果たして記事にできるかな…」そんな思いを抱えつつ、現地に向かった。

ナゾの警察施設?

6丁目を歩くと目立つのが、中心地にある広大な施設。人けのなさそうな外観に反して、昼時になるとチラホラと出入りする人の姿が。入口に「神奈川県警察六角橋分庁舎」の看板を見つけ、「こんなところに県警の施設が?」とびっくり。いったいどんな施設なのか、県警に尋ねた。

敷地面積約1万3千平方メートルの同地は、1967年から県警の交通安全センターとして使われていた。ここでは運転適性検査や免停者の講習などが行われたほか、71年には交通展示館や交通公園も設置され、自転車やゴーカートを使った交通安全教室などもしていたという。しかし98年に展示館と公園が閉鎖、2018年には二俣川に機能が集約され、交通安全センターとしての役割を終えた。現在は県警施設として使われているという。60年近く周辺に住む渡邉よし枝さんは「桜の木もあって春はきれいでしたね」と当時の様子を話してくれた。

記憶に残る商店街

渡邉さんは「昔は商店街もあって賑わっていたのよ」とも説明してくれた。飯田会長にも商店街のことを聞くと「三澤さんが詳しいんじゃないかな」と、サイクル工房MISAWAの三澤明店長を紹介してくれた。

「商店街は無くなっちゃったんですよ」と開口一番教えてくれた三澤さん。渡してくれたのが「六角橋北町商和会の『記憶』」と書かれた冊子。それによると六角橋分庁舎の前を通る旧道沿いに、平成初期には80近い店舗が軒を連ね、餅つきや阿波踊りなどの行事も賑やかだったという。

しかし大規模商店の進出や後継者不足などを背景に、店舗数が減少。近年は10店舗ほどとなり、昨年で解散を決定。シンボルだった商店街アーチも撤去された。「大道芸人を呼んだり、派手好きな商店街だったね」と三澤さん。街と人の思いに触れた探訪だった。

かつて交通安全センターがあった
冊子を手にする三澤さん

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