中国経済の先行きの明るさ鮮明に、成長見通しの上方修正相次ぐ

中国経済の先行きの明るさ鮮明に、成長見通しの上方修正相次ぐ

山西省晋中市楡次区にある山西新能源汽車工業のメタノール大型トラック生産ラインで作業する従業員。(4月1日撮影、太原=新華社記者/楊晨光)

 【新華社北京6月6日】国際通貨基金(IMF)はこのほど、2024年の中国経済成長率見通しを5%に上方修正し、4月発表の「世界経済見通し(WEO)」より0.4ポイント引き上げた。これについて外国のアナリストは中国経済の先行きの明るさを表明したとの見方を示した。

 ドイツ連邦経済発展・対外貿易協会(BWA)のミヒャエル・シューマン会長は新華社のインタビューに応じ、中国経済は数十年間にわたって成長を続け、喜ばしい成績を収めているとし、世界経済が課題に直面する中、中国経済が安定的で前向きな成長を維持することは世界経済にとってプラスになるとの認識を示した。

 ドイツ機械大手シーメンスのグローバル担当エグゼクティブ・バイスプレジデントで中国法人の董事長、総裁兼最高経営責任者(CEO)の肖松(しょう・しょう)氏は、中国市場の魅力は規模の大きさだけでなく、むしろそのスピードにあるとし、企業が新たな競争力を常に生み出すことを余儀なくし、中国市場でさらに多くの新たなチャンスを共有することにつなげているとの見方を示した。

 フィンランド銀行新興経済研究所のシニア・エコノミスト、トゥーリ・マコーリー氏は書面インタビューに応じ、中国経済は今年に入ってから予想を上回る成長を見せていると指摘。1年の好スタートを切り、消費者と企業の景況感改善を後押ししているとした。

 ブラジルのビジネスリーダーズグループ(LIDE)中国部門のホセ・リカルド・ルス・ジュニア最高経営責任者(CEO)は、IMFが中国経済成長率見通しを上方修正したことについて、中国が「新たな質の生産力」(科学技術イノベーションが主導し、質の高い発展を促す生産力)発展推進で収めた成功、特に科学技術イノベーションが中国経済に活力をもたらし続けていることが反映されたとの認識を示した。

 ブラジルのシンクタンク、ジェトゥリオ・バルガス財団(FGV)の経済学者、ジョエルソン・サンパイオ氏は、中国の経済活動の改善が進む中、政府は経済の安定成長を推進するための新たな措置を積極的に打ち出し、前向きな影響を生み出していると評価した。

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