実は全く別物!「日本ワイン」と「国産ワイン」 世界が認めた神戸のワイナリーに“違い”を聞いた

ぶどうの栽培からこだわった「神戸ワイン」とは?

温暖で日照時間が長く、ワイン造りに適した場所である神戸。そんな神戸でワイン製造を開始し、40周年を迎える「一般財団法人神戸農政公社・神戸ワイナリー」の森本さんと安東さんが地元神戸のラジオ番組に出演。番組パーソナリティをつとめるワタナベフラワーが神戸ワインの歴史をはじめ「国産ワインと日本ワイン」の違い、同社が製造する限定ワインなどについて聞いた。

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「神戸ワイン」事業を白鶴酒造が継承へ

神戸市は農業振興を目的にブドウ栽培を1980年から開始し、1983年に酒類醸造免許を取得。本格的にワイン醸造をスタートさせるた。翌1984年には神戸ワイナリー(農業公園)を開園し「神戸ワイン」の販売が始まった。同社では、六甲山麓を望むブドウ園で草生栽培し摘み取りや選果をすべて手作業で行うなど、こだわりの詰まったワイン造りが行われている。2019年に開催されたG20大阪サミットの首脳夕食会では「日本ワイン」の中から、同ワイナリーのワインが唯一選出された。ワタフラは神戸ワイナリーとオリジナルの赤ワインや曲を作ったことがあり、クマガイは「(楽曲として)イクちゃんは『ぶどうソムリエ』、僕は『ワワワワイン』を作りました」と話した。

同社で作られるワインは「日本ワイン」と呼ばれており、国産ワインとは少し違う。日本ワインとは、日本産ブドウ100%でつくられたものだけの名称であり、国産ワインは海外産の輸入ブドウで生産されたものが含まれる。日本のブドウ生産者はずばぬけて職人気質であり、気候風土に合わせた育て方や収穫時期の見極めなどを徹底的に追求するためブドウのクオリティが高いと言われている。ワインの品質はブドウのポテンシャルによって決まるとされるが、日本ワインの上質さは生産者の高い技術によって保たれているそう。

このほど、40周年を記念した限定ワインが3種類作られた。瓶内で二次発酵させた辛口のスパークリングワイン『復刻 Fuwari ~ふわり~』、甘口の白ワイン『PREMIUM SELECT』、そして冷やして飲む赤ワイン『chill chill ~チルチル~』。チルチルを試飲したイクローは「夕暮れのビーチのような色。重くないけどしっかり渋みがあり、飲んだという満足感がある。冷えているのできりっとしている」とコメント。PREMIUM SELECTを飲んだムサは「飲みやすく、甘みがある。女性でも男性でも好きな味」と表現した。クマガイは車で来ていたため飲めなかったが、「(ワインを)置いて行ってくれへん?」と懇願していた。

同社の夢や目標について「神戸ワイナリーも40周年にはなりますが、まだまだ認知度が低い。これからも皆さんに飲んでいただけるようなワインを作っていきたいと考えております」と森本さん。クマガイも「僕も応援してますんで、今日はそれ(ワイン)置いて帰ってください」と最後までお願いしていた。

(取材・文=迫田ヒロミ)

※ラジオ関西『Clip水曜日』2024年5月29日放送回より

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