ゲストハウス ティピー 「皆の力で」地域に交流拠点を クラファンで支援呼掛け 小田原市・箱根町・湯河原町・真鶴町

改装中の空き家前で支援を呼び掛けるコアゼさん(中央右)とスタッフら

小田原市のゲストハウス「Tipyrecordsinn(ティピーレコーズイン)」が6月3日からクラウドファンディング(CF)に挑戦している。空き家を改装して、今年8月にカフェとラウンジを併設した宿「Tipyrecordsinnphoton(フォトン)」をオープンする。

2018年に開業した同ゲストハウス。小田原駅徒歩圏内に4棟を構え宿泊業を営んできた。ところが昨年10月、このうちの1棟の退去を突然命じられた。「一番大事な心臓部分がなくなり、すべてを考え直さなければならなくなった」と代表のコアゼユウスケさん。スタッフが常駐する地域との接点としての場所だったので、喪失感も大きかったという。

「何かが始まっちゃう」をスローガンに掲げ、宿泊業にとどまらない形で旅行者や地元の人が出会い楽しむ場を作ってきた同ゲストハウスは「この機会にさらにパワーアップさせたい」とCFを企画。近くの空き家を購入し、宿泊を伴わなくても気軽に立ち寄ることができる交流拠点に生まれ変わらせることにした。「コロナ禍で厳しいときにクラファンに頼りたいこともあったがそこを耐え、今回やっとワクワクする前向きなことで挑戦できる」とコアゼさん。

3日のCF開始から約1時間半で目標金額の100万円に達したが、目指すは達成率1000%。それでも今回の事業費の3分の1程度だ。「小さい宿だけど、皆の力を借りて大きな夢を達成できれば」と気合を入れる。CFは「クラウドファンディングティピー」で検索を。締め切りは7月31日(水)。

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