森保ジャパン5発圧勝も…3バック採用で課題? 日本代表OBが指摘「2、3m調整したほうがいい」

日本はミャンマーに5-0で勝利【写真:徳原隆元】

日本はミャンマーに5-0で勝利

日本代表は6月6日、北中米ワールドカップ(W杯)アジア2次予選でミャンマー代表と対戦。敵地で行われた一戦は、前半17分にMF中村敬斗、同34分にMF堂安律にゴールを決め、後半30分、38分にFW小川航基が連続得点を記録。同アディショナルタイムに中村が追加点をマークし、5-0の快勝を収めた。一方、新システムで3バックの一角に入ったDF橋岡大樹について、元日本代表の槙野智章氏、北澤豪氏は「横並びではなく、斜め前でボールをもらうほうがいい」「もう少し前で受けられれば、もっと菅原を活かせる」と、ポジショニングに言及している。

2試合を残して最終予選を決めている日本は、ミャンマー戦では3-4-2-1システムの新たな戦い方を採用。代表復帰を遂げたMF鎌田大地がボランチに入り、右CB(センターバック)に橋岡、最前線には小川が配置された。試合は前半17分、左ウイングバックとして出場した中村がドリブル突破から切れ味鋭いカットインで右足を振り抜き、先制に成功した。さらに同34分、ペナルティーエリア内で鎌田が反転しながら放ったシュートはポストに直撃したものの、詰めていたMF堂安律が押し込み、追加点を奪った。

後半に入ってからも攻め込むなか、後半30分に小川がヘディング弾でリードを広げると、同38分に相手DFのクリアミスを見逃さなかった小川が反転シュートを流し込み、連続得点をマーク。さらに、同アディショナルタイムにはペナルティーエリア手前から中村がミドルシュートを叩き込み、5-0の快勝劇となった。格下のミャンマーを相手に、新戦術のテストで一定の成果を手にしたと言える試合となった一方、この日解説を務めていた槙野氏、北澤氏は、3バックの一角を務めた橋岡のポジショニングに注目している。

守備では安定感あるプレーを一貫していたが、ビルドアップの場面で、槙野氏は「谷口と橋岡の距離感が気になる」と、3バック中央に入ったDF谷口彰悟と右の橋岡のプレー距離が近いことに触れ、「橋岡は2,3m調整したほうがいい」と言及。「橋岡は横並びではなく、斜め前でボールをもらうほうがいい。そうすれば、その後の菅原へのボール供給が変わってくる」と指摘した。

この日の前半は左からの攻撃が多かった一方、右からの攻撃はやや影を潜めていた。高い位置を取る右ウイングバックのDF菅原由勢にボールが入らない展開が続くなか、北澤氏も「橋岡のところ、やはり気になりますね」と口にし、「もう少し前で受けられれば、もっと菅原を活かせるんですけどね」と語っていた。3バックの強みとなる両サイドの攻撃の厚みをさらに活性化させるためには、最終ラインの距離感の調整が重要となりそうだ。(FOOTBALL ZONE編集部)

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