何が凄い? モウリーニョがケインを語る。“無冠の帝王”に同情「一緒に優勝するつもりだったのに6日前にクビになった」

フェネルバフチェの新監督に就任したジョゼ・モウリーニョ氏が、愛弟子のハリー・ケイン(現バイエルン・ミュンヘン)について語った。英紙『Daily Mail』が伝えている。

2人は2019年11月から1年半トッテナムで共闘。2年目の2020-21シーズンはリーグカップ決勝まで進み、“無冠の帝王”ケインのキャリア初タイトルに大きな期待が寄せられたが、モウリーニョ氏はまさかの直前のタイミングでクビに。結局、チームもマンチェスター・シティに0-1で敗れ、優勝を逃した。

“スペシャル・ワン”の異名を持つポルトガル人指揮官は当時を振り返り、こう思いを明かした。

「彼に唯一足りないのはトロフィーの獲得だ。彼はトッテナムで私の選手だった。私は一緒に優勝するつもりだったのだが、決勝の6日前にクビになったんだ」

イングランド代表の主将ケインは、昨夏に少年時代から在籍したトッテナムを退団。30歳にして、レンタルを除けばキャリア初、それも国外のバイエルンへ移籍したが、新天地でも変わらずにゴールを量産した。

モウリーニョ氏は「トッテナムでゴールを決めてきたし、バイエルンでもそうだろうと疑わなかった」という。

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「ハリーはファンタスティックで完成された選手で、ピッチのあちこちからゴールを決めるが、利己的な選手ではない。アシストし、深く下がり、プレーを組み立て、プレスをかけ、ディフェンスもやってのける」

ケインはブンデスリーガで圧巻の36ゴールを挙げ、1年目から得点王に輝いたものの、バイエルンは12連覇をレバークーゼンに阻まれたうえ、いずれのカップ戦でも勝てず。無冠はいまだ脱却できていない。

稀代の9番が、チームメイトと共にトロフィーを掲げる日はいつ訪れるだろうか。次のチャンスは今夏のEUROだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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