星野陸也が次週の全米オープンで復帰 五輪争いラストチャンス「諦めていない」

「全米オープン」での復帰を表明した星野陸也(撮影/谷口愛純)

肺から空気が漏れる「気胸」を患い、5月初旬からツアーを離脱していた星野陸也は7日、次週の海外メジャー「全米オープン」(6月13日開幕/ノースカロライナ州・パインハーストリゾート&CC)で復帰することを表明した。地元・茨城の笠間市で開催中の国内男子ツアー「日本ゴルフツアー選手権」の会場で取材に応じた。

星野は漏れた空気を抜く治療と5日間の入院、自宅での安静により完治を報告した上で、「1カ月間これだけ練習をしなかったのは小学校以来くらいだったので不安はあった」と吐露。5月25日以降に練習とトレーニングを開始し、ゴルフの感覚は「まだ60、70%くらい」としながらも、飛距離の低下はほぼ見られなかったという。

「東京五輪」に続く「パリ五輪」代表入りを目指していた星野にとって、これほど長く感じられた1カ月間はなかっただろう。2枠が見込まれる男子ゴルフの代表は、全米オープン明けとなる6月17日時点の世界ランクをもとにした五輪ランキングで決定する。2月の欧州ツアー「カタールマスターズ」で初優勝した時点では世界ランクで日本勢2番手(75位)につけていたが、ポイントを加算できない離脱中に105位まで後退。現在は4番手におり、次週のメジャーが代表入りへのラストチャンスとなる。

「けっこう難しい状況になって落ち込んだけど、仕方のないこと。逆に早く回復できたことをポジティブに捉えて。諦めてはいないし、(ゴルフの感覚は)ちょっとずつ戻せる自信はあるので、一発逆転で選ばれるように頑張りたい」。五輪出場権のかかる復帰戦が海外メジャーという厳しい状況の中、しっかりと言い切った。あす8日に渡米し、大一番に備えて現地で最終調整を進める。

星野は4月下旬の日欧共催「ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント!」で今季の国内初戦を迎える予定だったが、前週の日曜日(4月21日)に前乗りしていたホテルで胸の痛みを覚えて病院へ。「気胸」と診断され、翌22日に欠場を表明。5月2日に自身のインスタグラムで1カ月間の休養を発表した。

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