ソニー、PS5の箱から「8K」ラベルを削除。噂の「PS5 Pro」への布石か

Image:SIE

ソニーが2020年に初めてPlayStation 5を発売して以来、本体の細かな改訂を繰り返しながらも、パッケージには「8K」ロゴがあり続けてきた。しかし最近のパッケージでは、8Kラベルがひっそり取り除かれていたことが明らかとなった。

ゲーム映像の専門的な分析で知られるDigital FoundryのJohn Linneman氏は、最近のPS5パッケージから「8K」が消えていると指摘している。

Internet Archiveによる履歴を見るかぎり、今年1月下旬の時点では残っており2月中旬までに消されたようだ。

PS5のリードアーキテクトであるマーク・サーニー氏は2019年のインタビューで、8K対応に言及していた。さらにPlayStation公式ブログも「PS5は発売当初から8Kディスプレイに対応しており、将来のシステムソフトウェアアップデート後、対応ソフトでコンテンツが利用可能になり次第、8Kまでの解像度を出力できるようになる」と述べていた

それから3年以上が経過したが、いまだに8K表示を可能にするソフトウェア・アップデートは登場していない。内部的に8K解像度でレンダリングしていたPS5専用ゲームもあったが、結局のところ4Kにダウンスケールして画面出力していた

おりしも、PS5の強化型にして中世代機(次世代機「PS6」までの中継ぎ)として噂される「PS5 Pro」は、ネイティブ8K対応をセールスポイントの一つにすると予想されている。これが本当であれば、発表・発売までにPS5のパッケージから有名無実な「8K」ラベルを削除しておくことで、PS5 Proの強みをごく自然にアピールできるだろう。

では、解像度が4Kから8Kに上がることでゲーマーの満足度が大きく上がるかといえば、よほど大きなディスプレイの近くで観ない限り、違いが分からないとの研究報告もあった。それでも箱に張り直された8Kラベルは、PS5からPS5 Proへの買い替え需要に多少なりと貢献するのかもしれない。

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