アニメ『WIND BREAKER』大将戦が決着し…梅宮総代の男前すぎる包容力に視聴者「漫画より泣いた」「人生の教材!」

アニメ『WIND BREAKER』第9話「梅宮の流儀」が6月5日(水)よる11時からBS日テレにて放送された。本作は、にいさとる原作の人気ヤンキー漫画。週刊少年マガジン公式アプリ『マガジンポケット』人気ランキング首位常連で、単行本は発売即重版連発の超話題作。孤独な不良高校生・桜 遥(さくら はるか)は、ケンカの“てっぺん”を目指して、超不良校として名高い風鈴高校にやってきた。しかし、現在の風鈴は“防風鈴(ボウフウリン)”と名付けられ、街を守る集団に変わっていたことを知る…。

(以下アニメ最新話までのネタバレを含みます)

◆兎耳山の“自由”

降りしきる雨の中、“オリ”と呼ばれる廃屋の映画館の中には、梅宮一(CV:中村悠一)と兎耳山丁子(CV:戸谷菊之介)、2人の拳の音だけが響いていた。兎耳山がすばしっこく攻撃を繰り出し、キックが梅宮の腰にヒットするが、梅宮は倒れることなく兎耳山めがけて拳を振り下ろす。すんでのところでかわす兎耳山だが、「あれ?おかしいな?ちゃんと当ててるはずなのに…」と攻撃がヒットしても、梅宮がこたえていないことを不思議に思う。

そんな兎耳山に、梅宮は「軽いんだよ。お前の拳は。なぜだか分かるか?何も背負ってねぇからだ」と言い放つ。その言葉を聞いてため息をついた兎耳山は「ホント意味わかんない。軽いだかなんだか知らないけどさぁ、倒れるほどやれば同じでしょ。嫌って程浴びせてあげるよ!」。兎耳山はそう言ってさらに激しく梅宮に襲い掛かり、梅宮の顎(あご)にパンチがヒットしてニヤリと笑った。だが梅宮は、「だから、きかねぇって言ってんだろ!」そう言い放ち、兎耳山の頭を床に叩きつけるように殴った。

兎耳山に拳を振り下ろす梅宮

ふらふらと立ち上がった兎耳山は、「俺は絶対自由になるんだ。邪魔しないで!」。自分の思う“自由”を貫こうとまだ梅宮に攻撃をしかけるが、「お前の言う自由ってなんだ?」と梅宮に問われる。“楽しいってこと”“今みたいな強いヤツとのケンカ”と答えた兎耳山に、「その割には楽しそうに見えねぇが。お前はお前のことを何も分かってない。だから満たされないしタラレバも言いたくなる。そりゃしんどいよな。同情するよ。だがそれ以上にそんなヤツが“てっぺん”になっちまったチームに同情する。理由はなんであれ、てっぺんになったんだろ!だったらあんな顔させてんじゃねぇ!」と、梅宮は兎耳山を殴りつけた。メンバーの笑顔を思い出す兎耳山。しかしそれは今の顔ではない…。「分かんない…、知らない、分かんない…!うるさい、うるさい、うるさい!」そう頭を抱えて叫んだ兎耳山は目の色を変え、「いいや、梅ちゃんもいらない。全部いらない」と梅宮を見上げた。

メンバーの笑顔は過去のものになっていた

◆梅宮の声

叫びながら連打で殴りつける兎耳山に、梅宮は反撃をしない。その姿を見て「何やってやがる!100%負けねぇなんて啖呵(たんか)切ったクセに!どういうつもりだ!」と叫ぶ桜 遥(CV:内田雄馬)。しかし柊登馬(CV:鈴木崚汰)はじっとその戦いを見つめ、杉下京太郎(CV:内山昂輝)は、「黙って見てろ」と桜に言う。「兎耳山、すまん。お前を追い詰めたかったわけじゃないんだ。そこまで切羽詰まってたんだな」。梅宮の言葉に、兎耳山は馬乗りになってさらに殴り続け、喉元にかみついた。しかし梅宮は、「兎耳山、大丈夫だ。お前の中にちゃんと答えはある」そう優しく肩を抱(だ)くのだった。

梅宮は、ボウフウリンと獅子頭連が以前もめた時の話を始める。ケンカが終わったあと、兎耳山とメンバーたちは笑い合って、語り合っていた。敵の梅宮にも心からの笑みで「梅ちゃん、楽しかった!またやろうね!」と手を振り、周りもそれを笑顔で見守っていたのだった。「あの時、お前の拳は重かったよ。今よりずっと。あの時のお前はキラキラしてたよ。今よりずっと。あの時お前の周りに何があった?お前の目には何が映っていた?」そう言って、梅宮は兎耳山の顔を両手で包んだ。「思い出せ、兎耳山。あの時見えていたもの、それがお前自身と、“てっぺん”に必要なものだ。思い出せ!」。そして兎耳山に強烈な頭突きをして…倒れた兎耳山の脳裏には、昔のメンバーたちの笑顔が浮かぶのだった。

梅宮と兎耳山のケンカを悲しげに見つめる十亀

◆兎耳山の思い

梅宮の頭突きで倒れた兎耳山は、獅子頭連のメンバーたちと楽しそうに笑って話している自分の姿を思い出していた。「あ~楽しい。ずっとこれが続くといいなぁ」。後ろにいる十亀条(CV:梅原裕一郎)の方へ振り返ると、そこには誰もおらず、真っ暗な空間が広がっていた。「あれ?亀ちゃん?」。名前を呼んで探すが、誰の姿も見えない。ひび割れたガラスの上を歩いていくと、ガラスが割れ、深い底へと落ちて行く…。

仲間たちと笑いあっていた頃の夢を見る兎耳山(画像は第7話より引用)

思い出の中から覚め、目を開けると、そこには涙を浮かべた十亀の姿があった。「あれ?亀ちゃん?なんでそんな顔してんの?」。静まり返った場内では、全員が兎耳山を見つめていた。「ああ…俺、梅ちゃんに負けたんだ…」。以前の楽しかったころの夢を見たことを十亀に告げる。みんなが楽しそうに笑っていれば、自分も楽しいということにようやく気づいた兎耳山は、十亀に「だから、ね、笑って?」と声をかけた。十亀は、自分が兎耳山の苦しみを理解せずにみんなを遠ざけ1人にさせたと言い、切ない表情で「丁子がみんなを傷つけて、嫌われることが嫌だった。俺の理想が崩れるのが許せなかった」と本音を話した。十亀の理想とは、兎耳山がみんなに愛されて、それを担ぐということだった。だから“あの日”間違っていると知りながらも、兎耳山から目をそらしたのだ。

すべての泥をかぶると決めた“あの日”を思い出した十亀(画像は第8話より引用)

しかし十亀は、桜との対戦の中で己を貫くためにぶつからなければならなかったことに気づく。「話をしなくてごめん…、答えを一緒に探さないでごめん…、1人にしてごめん…、そのせいで丁子に必要なものを俺は取り上げてしまった」と、目に涙を浮かべながら謝り続ける十亀。兎耳山は、頭取になったら誰よりも楽しくなれると信じていた。しかしいざ頭取になると、そこには何もなく、自分が空っぽになった気がして怖くなってしまった。何をしても何も感じなくなり、どうすればいいのかもがいているうちに、何も見えなくなってしまっていたのだった。「みんなのせいにした。チーム全体が弱いから自由じゃなくて楽しくない。だからチームが強くなればそれで俺も自由になって、今度こそ楽しくなれるって。亀ちゃんが取ったんじゃないよ。俺が最初にいらないって言ったんじゃん。そうだよ、俺はみんなでバカ笑いしてたあの頃、楽しかったんだ。俺はとっくに自由だったんだ。…でも、それに気づけなかった。それどころか、自分で壊したんだ」そう言って兎耳山は、十亀がずっとどんな顔をしていたのかに気づいた。「それでも、俺とみんなをつなぎとめてくれてたんだね。ありがとう。守ってくれて」。十亀に礼を伝える兎耳山は、これまでの十亀の気持ちを受け止め、涙を流すのだった。

“今日のケンカは親睦会”と言い出した梅宮(画像は第6話より引用)

梅宮に負けた兎耳山は、「獅子頭連を抜ける。獅子頭連は梅ちゃんのものだ。みんなをよろしくお願いします」そう言って深々と頭を下げた。しかし梅宮は「え?やだよ?」と一言。兎耳山が勝手にチームをかけた勝負にしていただけで、梅宮にはそんな気持ちは一切なかった。「まっ、じゃあよ、今日から俺たち友達っていうことで!まぁ今日のケンカはアレだ。親睦会?みたいな?みんなも集まってくれてありがとな!楽しめたか?」と軽いノリで呼びかける梅宮に、「やっぱり梅ちゃんは面白いね!」と笑いだす兎耳山だった。そして、ボウフウリンと獅子頭連の戦いは幕を下ろした。

◆ついに大将戦の決着が…。梅宮の男前すぎる包容力に視聴者「漫画より泣いた」

ボウフウリンと獅子頭連の戦いに幕が下りた。兎耳山に向き合う梅宮の男前すぎる包容力に、視聴者からは「男前すぎました」「結構本気で泣かせにきててキツイ」「梅宮の包容力が半端なかった」「漫画より泣いた」「一生ついていく」「人生の教材!」など、注目が集まった。また兎耳山と十亀の対話についても「兎耳山が十亀のチームをつないできた気持ちを汲(く)み取ってまた互いに思い合えたなら。前よりもっと強い絆(きずな)になるはず!」「兎耳山と十亀、ずっと笑顔でいてくれ」など、2人の今後の関係性にも期待が高まっていた。

『WIND BREAKER』第10話は6月12日(水)よる11時よりBS日テレ他にて放送予定。

作品キービジュアル

原作: にいさとる「WIND BREAKER」 (講談社「マガジンポケット」連載)
監督: 赤井俊文
シリーズ構成: 瀬古浩司
キャラクターデザイン・総作画監督: 川上大志
音楽: 高橋諒
制作: CloverWorks

『WIND BREAKER』公式HP
BS日テレアニメにむちゅ~公式HP
TVアニメ公式X

画像提供:©にいさとる・講談社/WIND BREAKER Project

© 株式会社 日テレ アックスオン