全米帰りの“土産”を生かした 尾関彩美悠が今季自己ベストタイ「67」

今季自己ベストタイの「67」(撮影/松本朝子)

◇国内女子◇宮里藍 サントリーレディスオープン 2日目(7日)◇六甲国際ゴルフ倶楽部(兵庫)◇6526yd(パー72)

尾関彩美悠は「距離も長いところがあって、グリーンが硬くて、アンジュレーションがあって。似ている感じがするんです」と言う。

メジャーに初出場した前週「全米女子オープン」でプレーしたペンシルベニア州のランカスターCCと、六甲国際GC。前者は4日間でアンダーパー2人だけで、今週はバーディ合戦の様相だが、どうにもそう感じる。

グリーンのコンパクション(硬さ)が24.5、速さが13ftに仕上がったこの日、尾関のフィーリングと結果が重なる場面があった。後半5番。フロントエッジから22ydに切られたピンまで155ydを、6番ユーティリティで狙った2打目は手前から約15yd転がって、1mについた。ハードなセッティングに対応したショットから、会心のバーディを決めた。

全米女子オープンの経験が生きる(撮影/松本朝子)

大会アンバサダーの宮里藍さんが決めるピン位置はこの日、6ホールで左右のエッジから3ydに切られた。「あと、奥行きがないエリアとか(グリーン面が使えない)手前とかあって、きのうより難しかったと思います」。その中でマークした今季自己ベストタイの「67」。全米で磨いたマネジメントで攻略した部分はある。

メジャーを経験し、取り組み出したこともある。これまで練習ラウンドやパッティンググリーンではショートパットに多くの時間を割いていたが、ロングパットに比重を置くようになった。「向こうで距離感を合わせることが大事だと思ったので。特別な練習法はなくて、とにかく数多く打って、体に染み込ませて、その大会に臨むように」

座ってる時も考える(撮影/松本朝子)

今週、上位2位(有資格者を除く)フィニッシュを決めれば、8月22日開幕のメジャー「AIG女子オープン(全英女子)」の出場権が手に入る。「全英ですか? うーん、そりゃ行きたいですけど、きのう(1オーバーの66位と)出遅れちゃったんで」。しかし、トップと3打差の通算4アンダーと巻き返して臨む決勝2日間。全米の“土産”を大事にしている尾関が、2度目のメジャー切符をつかむ可能性は十分ある。(神戸市北区/加藤裕一)

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