まるで”大正時代のお店”いえいえ実は…空き店舗に一工夫「シャッターを開けたときに、何か映えるものがあった方が…」

一見、大正時代のお店かのように見えるこちら、鳥取市の若桜街道にある空き店舗なんですが、まるで昔の店が蘇ったかのようにとある工夫が施されました。

記者 日野彰紀
「道路の向かい側のあの店、まるで店が開いているかのようにも見えますが、実は違うんです。」

実はこれ、絵なんです。昔の店先を描いた絵を空き店舗のガラス面一杯にラッピングしました。
この店は大村塗料、27年程前に別の場所に移転してから若桜街道に面したかつての店は空き店舗になっていましたが、シャッターを閉めたままでは一寸寂しいと社長は感じていました。

大村塗料 大村善彦社長
「シャッターを開けたときに、何か映えるものがあった方がいいじゃないかということで。」

絵は、社長の同級生で市内に住む画家の岸本章さんに描いてもらいました。
大村塗料が創業した大正時代の店先の様子を写真を元に再現すると、遠近法も手伝って実際の歩道から絵の中の店の上がり框まで引き込まれそうです。
屋号を表す軒飾り、刷毛の形の看板、大正の息吹を今に伝えます。
ガラスへのラッピングには大村塗料の現代の技術が活かされました。

大村塗料 大村善彦社長
「自動車のラッピングありますよね、バスとかトラックとか、そういったフィルムのラッピング事業を始めてまして、その延長線上でこういったウィンドーラッピングもあると。」

ラッピングフィルムを近くで見るとドット状の小さな穴が無数に、店舗移転後はシャッターを閉めていたため住居として利用していた内部は薄暗かったのですが、これで光が入るようになりプライバシーを守りながら明るくすることができました。
ガラス一杯にラッピングしたことで
大正時代の店が令和の若桜街道に軒を並べているかのようです。

大村塗料 大村善彦社長
「昔の店はこうだったよというノスタルジーもありますけど、少し寂しいからこの辺り、活性化にもつながるかもしれない。」

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