五輪=欧州五輪委会長、金メダリストへの賞金は「差別的」と批判

[ベルリン 7日 ロイター] - 欧州オリンピック委員会(EOC)のスピロス・カプラロス会長は7日、世界陸連(WA)が今夏のパリ五輪金メダリストに賞金を贈ると決めたことに関し、差別的であり、五輪の価値観に反すると批判した。

WAは先ごろ、パリ五輪で金メダルを獲得した48種目の選手に対して賞金5万ドル(約780万円)を贈ると発表。今大会では金メダリストのみが対象だが、2028年ロサンゼルス大会では銀、銅メダリストにも賞金を贈る方針となっている。

また、国際ボクシング協会(IBA)もパリ五輪の全メダリストに賞金を出す意向を示している。

これを受け、国際オリンピック委員会(IOC)を含めた一部の国際競技団体が憤慨。カプラロス会長は記者会見で、「五輪では、選手らは五輪の価値観のために出場し、競い合っていて、お金やボーナスのことは、彼らにとって最後の関心事だと信じている」とコメント。

また、同会長は「おそらく、各国のオリンピック委員会や政府がメダリストへのボーナスを設定している。金メダリストにだけ賞金を贈るのは差別的だし、連帯の理念に反する」とも述べた。

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