南足柄市 「暑さの避難所」運用開始  南足柄市内公共施設8カ所で 南足柄市・大井町・松田町・山北町・開成町

シェルターの案内ポスターを示す市職員

暑さを避けて休憩を取ることができるクーリングシェルターの運用が6月1日から南足柄市で始まった。指定されている施設は市役所本庁舎、女性センターなど市内8施設で、開放期間は10月31日まで。

今年4月1日から熱中症対策の強化を盛り込んだ改正気候変動適応法が施行。自治体は冷房施設を有するなどの要件を満たした施設を指定暑熱避難施設(クーリングシェルター)として指定できることになった。

市内指定施設は本庁舎、女性センター、中部公民館、市立図書館、体育センター、福沢コミュニティセンター、岡本コミュニティセンター、保健医療福祉センター。各施設の指定エリアにある椅子の数や広さで受入可能人数は異なり、5〜20人。仮に受入可能人数を超えた場合は、他施設への誘導や椅子の追加など、施設ごとに柔軟に対応するという。運用初年度の状況を見ながら、今後の施設拡充などは判断していく方針。

開放期間は10月31日までで、熱中症で人の健康に重大な被害が生ずるおそれがある際に発表される「熱中症特別警戒アラート」等の発令時以外も開放する。

例年、暑さが本格化する7月。昨年7月1日から31日までの小田原市消防本部管内(小田原市・南足柄市・足柄上郡5町)で熱中症とみられる救急搬送件数は83件。このうち65歳以上の高齢者は46件だった。市は「危険な暑さが見込まれる場合は冷房が効いた室内で過ごすことが基本。やむを得ず外出する際の休憩や自宅に冷房設備がない場合の利用を想定している」と話している。

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