最新モデルがお気に入り クラークは再び1Wとパターを変更

最近は頻繁にギアを入れ替えることが多いウィンダム・クラーク ※写真は2024年「全米プロ」(Maddie Meyer/PGA of America)

ウィンダム・クラークはドライバーとパターを変更した2月「AT&Tペブルビーチプロアマ」で、最終ラウンドでコースレコードの「60」をたたき出してPGAツアー3勝目を挙げた。

新たなドライバーとパターを同週に差し替えか(Courtesy GolfWRX)

残念ながら予選落ちとなったが、クラークは今週開催の「メモリアルトーナメント」で、その成功体験を繰り返そうとしていた。またしてもドライバーとパターを変更しようとしたのである。クラークは思いつきで用具を代えるタイプではない。毎週のようにテストを行っているわけではなく、テストをする際はそこにしっかりとした意図がある。

バッグに目を向けると、今週初めてPGAツアーの選手たちが使えるようになったタイトリストの新「GT2ドライバー」を実戦投入しようとしているのが見受けられた。タイトリストはこの月曜に新シリーズとなるGTドライバーとフェアウェイウッドをお披露目したのだが、クラークは木曜から競技の始まるミュアフィールドビレッジで新テクノロジーを実戦使用する最初の選手たちの一人になろうとしている。

興味深いのは、ドライバーを同社の前モデルである「TSR3ドライバー」へ乗り換えて固定させたのが比較的遅めだったところだ。TSRドライバーが2022年に登場して以降、クラークは24年「AT&Tペブルビーチプロアマ」まで20年モデルのTSi3と22年モデルのTSR3の間を行ったり来たりする形で使用していた。

しかし、どうやら今回は違うケースのようだ。

今週からローンチされたタイトリストの新1W(Courtesy GolfWRX)

水曜にGolfWRX.comはクラークと会話するなかで、GT2ドライバーに関する感想や、なぜここまで早い段階でドライバーを変更するのかについて聞いてみた。

「これは(前のTSR3より)速いんだ。ボール初速は2~3マイル上がったように感じるのだけど、これは最高だね。スピンも一貫性があり、それは我々の商売では言うまでもなく大きなことだから」とクラーク。

現段階では、タイトリストはまだ正式にGTドライバーを発表したわけではないので、どのような技術的アップグレードが盛り込まれているかは秘密のベールに包まれたままとなっている。ただし、我々はクラークが現在、PGAツアーのボール初速ランキングで5位に入っていることを承知している。平均184.96マイルと猛烈な速さで飛ばしているのだが、仮にあと2~3マイル速くなれば、ボール初速のリーダーボードでロリー・マキロイ(北アイルランド)の185.61マイルを抜いて3位に順位を上げることになる。これに加え、よりスピン量に一貫性があるということは、より精度が高く、予測可能な弾道で飛んで行くドライバーであることを意味するため、より高確率でフェアウェイを捉えることにつながる。

バッグの一番下の番手に目を向けると、クラークは2023年の最初の大会以降では、初めてオデッセイ「ジェイルバードパター」をバッグに入れずにプレーする見通し。念のため振り返っておくと、クラークとリッキー・ファウラーは、14年モデルのオデッセイ「バーサ ジェイルバード」を23年のゴルフ市場の最前線に持ち込んだ流行の仕掛け人だった。

しかしながら、今週クラークは2022年に使っていたマレット型のPXGプロトタイプパターへ乗り換えることで、時計の針を逆戻りさせようとしている。

これについてクラークは、「自宅では練習やパッティングをたくさんするわけで、僕はいつもこのパターのことを見ていたんだ。僕は“これは本当に見た目が良いな”と言った。ある日、ふとこれを手にとって、何となく使ってみたら、全てのパットが入ったんだ。そして、その数日後も全く同じことが起こった。だから、僕は“OK、これで行こう。これで行ってみようじゃないか”と言ったんだ」と述べた。

(協力/ GolfWRX, PGATOUR.com)

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