奄美の海をほうふつ、「れんと」ブルーが美しい…廃棄瓶を再利用しキャンドルに 出身作家が商品化「故郷の魅力を世界に発信したい」

黒糖焼酎の廃棄瓶を再利用したキャンドル(手前)=宇検村湯湾の奄美大島開運酒造

 鹿児島県宇検村出身のキャンドル作家塩本留巳さん(57)=福岡県春日市=が、奄美大島開運酒造(同村)の黒糖焼酎「れんと」の廃棄瓶を再利用したキャンドルを商品化した。「奄美大島の魅力を世界に発信したい」と意気込んでいる。

 奄美の世界自然遺産登録や両親の死がきっかけとなり、「故郷のために何かしたい」と数年前から構想を練っていた。興味を持っていたのが、れんとの青い瓶。「奄美の空と海を感じられる」。キャンドルの容器用として、同社に廃棄瓶を無償提供してもらった。

 キャンドルはパッションフルーツや森林の香りなど全4種。大豆由来のソイワックスを原材料とした。内容量170ミリリットル。塩本さんは「観光客が手に取り、香りを楽しむたびに奄美へ思いをはせてもらえたら」と話す。

 今後はサトウキビ由来の植物蝋(ろう)「シュガーケンワックス」を使ったキャンドルを奄美で生産できないか模索している。「実現には研究者や企業の協力が必要。キャンドルを通して奄美をPRするために挑戦したい」と力を込めた。奄美大島開運酒造で販売する。1個8800円。

塩本留巳さん
黒糖焼酎の廃棄瓶を再利用したキャンドル=23日、宇検村湯湾の奄美大島開運酒造

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