横浜市栄区・金沢区・鎌倉市の消防 トンネル火災に備え合同訓練 Zoom映像で両開口部情報交換「煙の出方で消火方法変わる」 横浜市港南区・横浜市栄区

スマートフォンでZoomの映像を見る隊員

横浜市消防局(栄消防署、金沢消防署)と鎌倉市消防本部は5日、栄区、金沢区、鎌倉市にまたがる相武隧道でトンネル内火災を想定した訓練を行った。

相武隧道は県道23号線上にある全長約460mのトンネル。栄区上郷町と金沢区朝比奈町を結ぶが、トンネル内約260mは鎌倉市域となる。

当日は参加した各署所属の隊員たちがトンネル内を歩き、非常通報装置8カ所、非常電話4カ所の状態を確認。さらに、離れた場所で映像によるweb会議が行えるサービス「Zoom」を用いた通信試験を両開口部で行った。横浜市消防局は消火現場での通信手段として2021年10月からZoomを導入しているが、相武隧道で試験が行われるのは初めて。互いのスマホを通じ映像を共有することで煙の出方などを視覚的に把握し、どちら側から放水するかなどの判断に役立てるという。また、この映像は保土ケ谷区の司令センターにも同時に送られ、遠隔地でも状況を確認することが可能になる。

鎌倉とは連携確認

参加隊員は現場での訓練後、栄消防署上郷消防出張所で意見交換を行った。相武隧道付近は迂回(うかい)路が少なく、火災でトンネルを通行できない場合、交通に混乱が生じ消火活動に支障を及ぼす可能性がある。そのため、各消防隊が担う役割、一般車を遮断する場所、負傷者が多数いる場合の対応、侵入時の注意事項などについて綿密な議論が行われ、各署は互い連携を確認し合った。

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