龍城ケ丘公園整備 落合市長「平塚市の魅力アップに」 住民説明会に初出席 平塚市

住民へ説明する落合市長

平塚市が7月の着工を予定している龍城ケ丘プール跡地の公園整備計画をめぐり、平塚市は6月1日に地元住民向けの説明会を花水公民館で開いた。説明会には落合克宏市長が初めて出席。70人の参加者を前に、「(プール跡地は)長年放置されていて、公園が欲しいという声があった。平塚の魅力をアップさせていく施設にしたい」と整備の必要性を訴えた。

計画では、プール跡地に24時間営業のコンビニエンスストアやバーベキューレストラン、マルシェ棟などを整備。イベント・スポーツ広場や遊歩道なども設け、海岸公園としての魅力を発信するとしている。着工は7月の予定で、来秋の開園を目指している。

一方で、跡地に隣接する樹林帯を伐採して駐車場を整備する計画については、地元住民などが反対の姿勢を貫いている。市は、当初に示した整備プランを見直す中で伐採する樹林を減らし、新たな植栽を行うなどして樹林帯の保全率を引き上げるとしているが、反対派からは風害や塩害、津波対策上などの懸念があるといった指摘もある。

落合市長は「緑を残しながら進めており、環境破壊ではない」と強調。市長の説明に好意的な態度を示す住民もいたが、「環境破壊をしてまで人を呼ぶ理由はあるのか」「平塚海岸に産卵に来るウミガメを守れないのでは」「計画が既定路線だったのでは」などと整備計画の見直しを求める意見も相次いだ。

今回の説明会は参加対象者を花水地区の住民に限定しており、申し込みもホームページのみだったため、「花水地区以外にも出席したい人がいたのに残念」「ウェブが苦手な高齢の人に不親切」と開催方法に疑問を呈する声も上がった。

会場前ではデモも

会場の花水公民館前では、説明会の開催約1時間前から市民団体「豊かな海と暮らす平塚市民の会」がデモ活動を行った。参加者はプラカードを掲げ、整備事業に反対の意思を示した。デモには数人の市議会議員も参加し、拡声器を使って集まった住民に賛否を問うた。

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