きょうだいタッグでツアー2勝目へ 高橋彩華が目指す“大好きな”勝利の美酒

キャディは弟 高橋彩華が姉の強さを見せる(撮影:福田文平)

<宮里藍 サントリーレディス 3日目◇8日◇六甲国際ゴルフ倶楽部(兵庫県)◇ 6545ヤード・パー72>

決勝ラウンドを4位からスタートした高橋彩華が2バーディ・1ボギーの「71」と一つ伸ばし、トータル7アンダーの2位タイに浮上した。「いい感じでスタートできたけど、3日間の中で一番ショットが乱れてしまった。チャンスが少なく、ピンチが多かった一日でした」。

1番パー5は残り80ヤードの3打目をピン右2メートルにつけてバーディ発進。だが、そこからは我慢のゴルフが続いた。ティショットを右バンカーに入れた9番パー4でこの日唯一のボギーを叩き、後半は14番まで1パットのパーが3度。残り100ヤードの2打目を3メートルにつけた15番パー4のバーディで何とかスコアを縮めることができた。

首位とは1打差。昨年4月の「フジサンケイレディス」以来の最終日最終組からツアー2勝目を狙うが、2022年の涙の初優勝も最終日最終組から出たフジサンケイレディスだった。そこまで9度の最終日最終組はすべてV逸。首位から出ての自滅もあった。

「最終日最終組は久しぶりだけど、川奈で勝てるまでは全力でやるから空回りしていた。一つ勝てたし、もう大丈夫だと思います」

今大会はキャディに弟・夢人さんを起用。今春、大学を卒業してミュージシャンを目指している弟とのタッグは昨年9月の「住友生命Vitalityレディス 東海クラシック」以来。「気を使わなくていいからすごく楽です」とリラックス効果も生んでいる。

今週は神戸・三宮のホテルに宿泊し、「焼き肉、ステーキとかなり食べています」と神戸牛に舌鼓を打ち、パワーも充電している。雨予報の最終日。「グリーンはきょうより止まると思うので、しっかりバーディを取っていきたい」。きょうだいで力を合わせて目指すツアー2勝目。トーナメント中は我慢している大好きなお酒で乾杯し、文字通りの美酒に酔いたい。(文・臼杵孝志)

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