鹿児島県知事選に立候補予定の米丸氏がマニフェストを発表 鹿児島空港の民営化、県短の一部4年制化など97項目

 20日告示の鹿児島県知事選に立候補を予定する無所属新人で元自民県議の米丸麻希子氏(49)は8日、15分野97項目のマニフェスト(政策綱領)を発表した。人口減少対策や産業、観光振興を柱とし、鹿児島空港(霧島市)の民営化、県立短期大学の一部4年制化も盛り込んだ。

 米丸氏は鹿児島港本港区ドルフィンポート(DP)跡地への県新総合体育館計画見直しを最大の理由に挙げ、立候補を表明した。「計画反対がきっかけだが、南北600キロを巡り県民と対話し、たくさんの課題に気付いた」と話した。

 人口減対策や子育て・教育では、所得にかかわらず中学卒業までの子ども医療費窓口負担をゼロとする。学校給食費や産前産後ケアは無償化する。産業や観光振興のため、県産品の国内外への販路拡大を目指すマーケティング・ブランド戦略室を県庁内に新設する。

 新体育館は、規模や機能、場所を見直す。DP跡は景観を楽しめ、鹿児島の食や文化を発信する場所として検討。「現体育館の建て替えや鹿児島市と共同で西原商会アリーナを大規模改修して対応することも考えられる」と述べた。

 九州電力川内原発1、2号機(薩摩川内市)の20年運転延長は容認するものの、再生可能エネルギーへの移行を加速させ、原発は段階的に停止させる。凍結中の同原発3号機増設計画は九電に中止を求める。

 西之表市馬毛島の自衛隊基地整備は「近隣諸国と緊張関係にある」と容認の姿勢。地元1市2町の首長らと意見交換する連絡協議会を設置する。

米丸麻希子氏

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