〈鹿児島県知事選・情勢調査〉重視する政策のトップは産業振興28.2% 新体育館や子育て、馬毛島、防災は?

 南日本新聞社が実施した鹿児島県知事選(20日告示、7月7日投開票)の情勢調査によると、有権者が重視する政策として選んだのは「経済・産業振興・雇用」が最多で28.2%を占めた。県が鹿児島港本港区のドルフィンポート跡地に計画する「新総合体育館事業」を挙げたのは3.48%、「九州電力川内原発の運転延長」は6.55%、「西之表市馬毛島での基地建設」は2.18%だった。

 情勢調査は1、2日の両日、南日本放送とJX通信社(東京)の3社合同で実施した。

 立候補を表明しているのは、現職の塩田康一氏(58)、新人で元自民県議の米丸麻希子氏(49)、同じく新人で市民グループ共同代表の樋之口里花氏(52)=いずれも無所属=の3人。現時点では塩田氏が2人をリードするが、3割超が投票先を決めておらず、情勢は変わる可能性がある。

 知事選への関心は、「大いにある」49.35%、「少しある」38.43%、「ない」4.67%、「どちらともいえない」7.55%となった。重視する政策の上位は、「燃料高騰・物価高対策」15.59%、「医療・福祉」15.19%、「人口減少対策」13.51%と続いた。

 新体育館事業は、重視する政策としては下位だったものの、個別の質問では71%が関心があると回答。うち、「計画を進めるべき」は25.31%にとどまり、計52.59%が建設場所や規模・事業費を見直すべきと答えた。

 原則40年の運転期限が迫る川内原発の運転延長に賛成と答えたのは53.72%、反対を15.89ポイント上回った。

 回答者を居住地域別にみると、鹿児島市が40.02%で最多。北薩17.87%、大隅14.3%、南薩11.52%と続いた。年代別では50〜80代が90.07%を占め、10〜40代は8.75%だった。

 調査の方法 1、2の両日、鹿児島県内の固定電話を対象に、コンピューターで無作為に発生させた番号にかけるRDD(ランダム・デジット・ダイヤリング)法で実施。自動音声応答通話(オートコール)方式を採用し、18歳以上の1007人から回答を得た。内訳は男性467人、女性517人、答えない23人。

〈関連〉人口減少、馬毛島、災害対策、子育てなど「鹿児島県知事選で重視する政策」に対する回答をグラフで見る

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