ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督、『デューン2』が未だ今年最高の興行収入で「失望」

ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督は、『デューン砂の惑星PART2』が未だに今年最高の興行収入を記録した作品であることに「失望」しているという。3月に公開された同SF大作を監督したヴィルヌーヴは、上半期でまだどの映画も同作の成功を超えていないことは映画業界に対する悲しい告発だと考えているようだ。

カナダ・スクリーン・アワードでアカデミー・アイコン賞を受賞した後、ヴィルヌーヴ監督はこう語った。「劇場体験ができる映画、劇場の力を存分に活用できる映画が必要だと思います。私は『デューン2』だけの話をしているのではありません。もちろん、多くの映画について話しているのです」「例えば、『シビル・ウォー』のような映画は、劇場の力を絶対的に利用した映画の最適な例です。『パート2』を観客にお届けできて幸運です。もっとこのようなことが起こってほしいと真に願っています」「まだ1位であることに失望しています。早く他の興行でも成功してほしいのです。遅かれ早かれ、この夏の興行成績がもっと良くなることを願っています」

またヴィルヌーヴ監督は、「文化」がこれまで以上に重要視される今、カナダが映画産業を保護するよう訴え、「当たり前のことを当たり前に思ってはいけない。真実という概念さえも問われている時代に、カナダはアーティストたちを励まし続けなければならない」「文化は、民主主義の健全性を保つための基本であり、映画はこれまで創造された中で最も強力な芸術です。偏見は承知の上です」「そして、私たちは映画産業を大切にしなければなりません。成長させ、繁栄させる。そうすれば、私たち全員がその恩恵を受けることができるのです」と語った。

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