宇都宮市営相生駐車場、タワー式の半分が稼働停止 パルコ撤退や民営増加が影響

市営相生駐車場

 【宇都宮】2019年5月末の宇都宮パルコ撤退から5年が経過した中、隣接する馬場通り3丁目の市営相生駐車場がタワー式駐車場の半分を稼働停止していることが、8日までに分かった。年間利用台数はピーク時の2005年度に18万台に上ったが徐々に減少し、20年度以降は約3分の1に当たる6万台にまで落ち込んだ。利用減に加え、設備の老朽化でメンテナンス費などもかさみ、近年は赤字が続く。市商工振興課は「民間の有料駐車場が増えた。一定のニーズはあるが、長い目で駐車場の在り方を考えたい」としている。

 同駐車場はパルコ跡地の南東に隣接し、大通りも近い。タワー式駐車場の入出庫口は北側と南側にあり、収容台数は計186台。現在は南側の稼働を止めており、計98台の収容となっている。基本料金は20分100円、夜間は1時間100円。

 パルコが開店した1997年に開業。パルコが若者向けファッションビルとして人気を集めると、同駐車場の年間利用台数も年々増加し、2005年度には18万2199台に達した。同課の岡田剛博(おかだたけひろ)課長は「パルコでセールがあると、駐車待ちの車列が大通りまで並んだ」と盛況ぶりを振り返る。

 05年度以降は漸減する。利用時間の拡大や平日に上限料金を設けるなどの対策を講じて微増した年もあったが、パルコの閉店した19年度には8万台を割り込んだ。さらに新型コロナウイルス感染症拡大の影響で落ち込み、23年度は6万3868台だった。

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