大学選手権で「夢の審判」 富山の野尻さん、県内から初派遣

  ●10日、東京で開幕

 全日本軟式野球連盟審判技術指導員の野尻幸寛さん(44)=富山市田畠、写真=が、10日に東京で開幕する第73回全日本大学野球選手権の審判員を務める。県内から同選手権への審判員の派遣は初めてとなる。

 北陸大学野球連盟の推薦で派遣が決まった。選手権の審判員ら約50人が参加する講習会で成績上位となり球審に選ばれた。

 野尻さんは小学5年時に野球を始めた。富山市芝園中、大沢野工業高の野球部に所属し、就職後も社会人チームでプレーを続けた。21歳のときに富山野球協会の審判員となり、選手時代にかなわなかった甲子園や神宮球場、東京ドームに立つことを目標に正確な審判に努めてきた。

 野尻さんは、夢が一つかなったことを喜び「光栄で気持ちが高揚している。大会では冷静なジャッジを心掛けたい」と意気込んだ。

 北陸大学野球連盟の毛利浩太郎代表審判長(64)は、初の選手権派遣で球審を務めるのは珍しいとし「富山を背負う人材として頑張ってほしい」と話した。

 野尻さんは10日に明治神宮野球場で行われる中京―日本文理戦で球審、11日に東京ドームで行われる広島経済―和歌山戦で塁審を務める。

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