男子バレーは石川祐希&高橋藍だけじゃない 西田有志、頼られた26得点にプライド「仕事を全うしただけ」【ネーションズリーグ】

スロベニア戦で26得点を挙げた日本代表・西田有志【写真:VNL提供】

買取大吉 バレーボールネーションズリーグ2024福岡大会

バレーボールネーションズリーグ(VNL)2024福岡大会(西日本総合展示場)は8日、予選ラウンド第2週で世界ランク5位の男子日本代表が同6位スロベニア代表と対戦。3-1(25-23、19-25、26-24、25-21)で勝利した。西田有志がチーム最多26得点の大暴れ。福岡大会から参戦となった石川祐希、高橋藍に注目が集まる中、最も得点を叩き出したサウスポー。「仕事を全うしただけ。継続して、よりいいパフォーマンスを出していければ」とプライドをのぞかせた。

勝てば世界ランク4位に、負ければ同6位になる大一番。今大会6戦全勝の強豪を相手に、西田が次々と得点を重ねた。「こちらがいいサーブを打ち続けないと、向こうもいい展開のバレーをしてくる」。狙いを定めて決めたサービスエースは4本。石川、高橋藍ら攻撃陣の調子が上がり切らない状況で、セッターの関田から上がったトスを強烈に叩き込み続けた。

託される場面が多かったが「それがオポジットなので。特に何も考えてないです」と笑う。苦しい時に点を取るのが自分の役割。26得点という数字にも「点数はあまり求めていない。何点というのは皆さんが決めてくれればいい。特にこだわりはない」と言い切った。

この福岡大会から石川、高橋藍が合流。2人に注目が集まったが、4試合で最も点を取ったのは西田だ。4日のイラン戦では3人そろって14得点。フルセットの激闘を制した5日のドイツ戦でも、石川と並び21得点をマーク。そしてこの日の爆発だった。

イラン戦後には、コートインタビューに応じた石川と高橋藍がボールを客席に投げ込み、一通り盛り上がりきったところで西田が登場。「終わった感じでコメントしづらいですけど、僕もいますので」とちょっぴり自虐的だった。

4日後、西田は堂々の主役として立ったコートインタビューで「世界一のオポジットになりたい」と高い目標を掲げ、集まった7704人の観客を沸かせた。「2人がいてチームが完成する。でも、いない状況もたくさんあるので、そういう時にどうやって勝っていくか。チームとして全員が目をそらさずにトライしていければ」。石川、高橋藍だけじゃない。52年ぶりの五輪メダルを狙う日本男子には、頼れるサウスポー西田がいる。

THE ANSWER編集部・宮内 宏哉 / Hiroya Miyauchi

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