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夏休みに向けて、海外旅行を計画している人も少なくないでしょう。海外では日本人を狙った詐欺があるため、注意が必要です。今回紹介するのは、インドで横行している、観光客を狙った詐欺にすんでのところで遭いそうになった実体験漫画。被害者が後を絶たず、インターネットでも注意喚起されていることが多いそうですが、どのような手口なのでしょうか。作者のヨハヌン(@yohayohajam)さんに、詳しいお話を伺いました。
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優しいけれど怪しさが漂う現地のトゥクトゥクドライバー
「インドで前科付きの詐欺師にカモられて騙し合いバトルを展開した話」とのタイトルで、インド旅行での思い出を描いた漫画を公開したヨハヌンさん。そこには、ヨハヌンさんが実際に体験したおそろしい出来事が描かれていました。
物語はヨハヌンさんが、首都デリーから南西へ約260キロにあるジャイプールのホテルで、頭を抱えるシーンから始まります。ホテルの外には、ガソリン式オートリキシャ(三輪自動車のタクシー)に乗った男性が。「落ち着け」と自分に言い聞かせています。
外で待っていたのは前日、街中で優しく声をかけてきたリキシャのドライバー。旅慣れしたヨハヌンさんは「ぼったくられそう……」と警戒心を抱きますが、男性から「100円でいいぞ」と破格の運賃を伝えられ、思わず利用してしまいます。
ところが男性は、リキシャに乗り込んでもなかなか発車してくれません。そして、超格安で「明日は丸一日ジャイプールを案内するよ」と提案されました。さらに、観光後には「俺の友達の結婚式に来ないか?」と言い出します。
しかし、ヨハヌンさんが断ると、「夕飯でもおごるから少しずつ仲良くなっていこう」と言ったり、「これでも見てくれ」と日本人の口コミが手書きされたノートを差し出したりと、男性はヨハヌンさんから信用してもらおうとあの手この手を尽くします。
結局、1時間ほど男性といるとほだされてしまい、次の日の朝から男性にツアーをお願いすることにしたヨハヌンさん。しかし、男性に対するモヤモヤとした思いは消えません。そして、記憶の奥底にあった、インドで被害者が後を絶たないという「典型的な詐欺」の手口を思い出しました。
その手口とは、仲良くなったのちに結婚式へ呼び、お酒やマリファナで盛り上がったところに偽の警官が現れるというもの。インターネット上でも注意喚起されており、詐欺だと気づきながらも被害に遭ってしまう人の精神についても書かれています。
ホテルで悩み抜いたヨハヌンさんは、いざ詐欺師の男性の前へ。驚きの方法で回避することにしました。
海外旅行での怖すぎる実体験漫画は、7回にわたって投稿されました。リプライ(返信)には、「ふえーおそろしい……こういうのがあると、ツアーなしでどこそこ行ってみたいけれど、二の足踏んじゃいますね……」などの声が上がりました。
自身の経験を踏まえ、ヨハヌンさんは「けっこう被害者がいると聞くので、旅行の際はお気をつけください……」と注意を呼びかけています。
衝撃的だったインド旅行 金銭トラブルはあった?
今までおよそ40か国を旅してきたというヨハヌンさんは、そのときの思い出を漫画で描き、SNSに投稿しています。自身のブログ「ヨハヌンのきまぐれ絵日記」では、ひやひやしたことやほっこりした話も描いており、読んでいるだけで旅をしている気分に。
海外旅行では、違う国の文化に出合うのがとても楽しみだといいますが、インドでの出来事はとくに衝撃的だったそう。旅行中のことや気づいたことについて伺いました。
Q. トゥクトゥクのドライバーとの間に金銭トラブルなどはありましたか?
「僕は幸い、別のドライバーが注意喚起してくれて、ネットでも詳しく調べて詐欺を回避することができ、金銭的な損失はありませんでした。ただ、ついていってしまい、何も悪いことをしていなくても100万円以上搾取されてしまった方もいると聞くので、紙一重だったと思います」
Q. 声をかけてくれた別のドライバーも詐欺師?
「おそらくただのドライバーだと思います。ただ、詐欺師に会ったばかりだったのですぐに信用はできませんでした(笑)」
Q. インド旅行で気づいたことを教えてください。
「『怪しい』と少しでも感じたら、直感を信じて関わらないのが最善だと思いました。一緒に時間を過ごすと『怪しい人じゃないかも……』と思い込んでしまうので、演技をしていったん距離を置くべきですね」
Q. 今まで海外旅行で体験したことから、アドバイスをお願いします。
「現地の方と仲良くなるなら、レストランやホステルで働いている方がいいのかなと思います。勤務先が本人の情報を握っているでしょうし、家族が一緒にいる場合もあるので悪いことはしづらいんじゃないかと。実際に、インドでもレストランやホステルの方は超フレンドリーで、とても温かかったです。ただ、どんな国でも100%の信用は禁物ですね……」