メジャー優勝翌週は予選落ち 笹生優花「どんな週も特別」

笹生優花はメジャー優勝の翌週に予選落ちした(撮影/村上航)

◇米国女子◇ショップライトLPGAクラシック by Acer 2日目(8日)◇シービュー ベイコース(ニュージャージー州)◇6190yd(パー71)

快挙の翌週は決勝ラウンドに進めなかった。メジャー「全米女子オープン」で3年ぶり2勝目を挙げた笹生優花は50位から2バーディ、2ボギー1ダブルボギーの「73」で通算イーブンパー。ロースコアの展開でカットラインに3打届かず、最終日を前に姿を消した。

バーディとボギーを1つずつ記録して迎えた後半11番(パー3)、ティショットが左の茂みに入ったのをきっかけに、ダブルボギーをたたいた。続く12番でグリーンを狙った1Wショットは右サイドに流れて木々の方へ。ボールが止まったそばに障害物があり、無罰で救済後の2打目をピンそば2mにつけながら、バーディパットを外した。

多くのファンにも見守られてプレーした(撮影/村上航)

ポアナ芝のグリーンに2日とも苦しんだ。渋野日向子との同組プレーに終始、笑顔の花を咲かせながら、フィニッシュがまとまらなかった。「ダブルボギーの前にチャンスをいくつか作っていけたらなと思っていたんですけど、そういうわけにはいかなかった。そういう日だったんでしょうね」と苦笑いで振り返った。

メジャー2勝の快挙を遂げても、ゴルフを楽しむという基本姿勢は変わらない。「勝ったから特別、とかではないと思う」と残した成績だけをキャリアで重視するわけではない。

渋野日向子と2日間の予選ラウンド(撮影/村上航)

「なんて言うんですかね…ゴルフの結果だけでなく、思い出を作るのも良いこと。そういう思い出もすごく特別。自分が『特別だ』って思ったら、それは特別。この予選通過しなかった週も、自分が特別だと思えば、特別。人それぞれなんだろうなと思います」。考え方次第で、何気ない日も色鮮やかになるかもしれない。

次週はお休みして、20日(木)開幕のメジャー第3戦「KPMG全米女子プロゴルフ選手権」(ワシントン州サハリーCC)に備える。「まずは寝ます」と笑った。「もう一日中、ずっと寝られます。起きて、ご飯食べて、ちょっとお手洗いに行ったりシャワーを浴びたりして、また寝て…みたいな」「ダラス(の自宅)に着くのはあしたの夕方になっちゃう。あしたは練習できないです。(練習再開は)月、火、休んで水曜日か木曜日だと思います」。解放感に少し浸ってから、次の大勝負を迎える。

次はKPMG全米女子プロで会おう(撮影/村上航)

メジャー連勝、通算3勝目への期待も大きい。「それができたら自分もすごくうれしい。まずは準備がすごく大事。そういうチャンスを自分にあげられるように準備したいと思います」と超一流の風格を漂わせた。(ニュージャージー州ギャロウェイ/桂川洋一)

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