「泥の感触が懐かしい」世界最大規模の田んぼアート 今回は能登復興支援で能登の祭りをデザイン ボランティアが4種の苗を植える 見頃は7月から

田んぼアートの田植えを行う参加者たち=8日、行田市小針の古代蓮の里東側水田

 埼玉県行田市小針の古代蓮の里東側にある水田で8日、田んぼアートの田植えが行われた。市内外から集まったボランティア574人が参加。稲の色が緑の「彩のかがやき」や赤色に育つ「べにあそび」など、4種類の苗を植えた。

 田んぼアートは、今年で16回目となる。縦180メートル、横150メートル、面積約2.8ヘクタールの水田に稲で図柄を描く田んぼアートは世界最大規模。今回は能登半島地震の復興を支援するため、地域を代表する祭りとして知られる「キリコ祭り」をデザインした。

 さいたま市に住む30代の会社員、田中章さんは家族4人で訪れ「泥の感触が懐かしいですね」と笑顔。長男で小学校1年生の大翔(はると)さん(6)は、「(苗が育ち)絵になったところを早く見たい」と待ち焦がれる。

 9日は、一般参加者が田植え体験を行う。田んぼアートの見頃は7月から10月中旬まで。主催する田んぼアート米づくり体験事業推進協議会の事務局で、市農政課の今井良和課長は「好天に恵まれて良かった。被災地復興の願いを届けたい」と語った。

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