LIVと“電撃和解”から1年 マキロイがウッズらと会談参加「多くの進展」と強調も

生産的かつ建設的に、協力的な話し合いができたと言うマキロイ(Jorge Lemus/NurPhoto via Getty Images)

◇米国男子◇ザ・メモリアルトーナメント 3日目(8日)◇ミュアフィールドビレッジGC(オハイオ州)◇7569yd(パー72)

PGAツアーが対立を続けていたLIVゴルフとの“和解”を電撃的に発表したのは、昨年6月6日だった。DPワールドツアー(欧州ツアー)とともに、LIVを支援してきたサウジアラビア政府系のファンド、PIF(パブリック・インベストメント・ファンド)の投資により関連事業の権利を統合する新団体を設立するプランを示したが、昨年末の交渉期限を過ぎても進展は見られないままとなっている。

和解発表から1年が過ぎ、前日7日にツアー傘下の商業ベンチャーであるPGAツアーエンタープライズの交渉分科会とPIFの最高責任者、ヤシール・アル・ルマイヤン氏がニューヨークで会談を行った。

PGAツアー側からはジェイ・モナハン・コミッショナーのほか、現役選手であるタイガー・ウッズ、アダム・スコット(オーストラリア)、ロリー・マキロイ(北アイルランド)を含めた計7人が出席。

ツアーは8日に声明を発表し、これまで毎週のように会談を重ねてきたことを明かした上で「さらなる進展があった」とコメント。両者の協議は加速しているとしながら、「この交渉はゴルフが世界的な成長を遂げる最適なポジションを見つけるためにも、複雑な検討を経て進められる必要がある。選手、ファン、パートナー、そしてゴルフの将来を慎重に考慮しながら、話し合いに臨んでいます」とさらに時間を要することを示唆した。

「ザ・メモリアルトーナメント」に出場しているマキロイはリモートで会談に加わった。3日目のプレーを終えてインタビューに応じ、「非常に生産的で、建設的で、協力的だった。間違いなく正しい方向に向かっている。多くの進展があった。それ以上のことは言えないけど、本当に前向きだった」と手応えを語った。

財務や法的な議題が主だった過去の電話会談に比べ、「もっとゲームの将来やビジョンについて話していたと思うし、そこで多くの進展があったと思う」。会談は3時間ほど行われ、マキロイなりにPIFの思惑も見えてきている様子。「彼らは政府系ファンドであり、企業やさまざまなものに投資し、投資に対するリターンを求めている。それが彼らの望みだ。今のところ、ゴルフ界でそれが得られているようには見えない」と分析した。

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