砲台に消えた子どもたち  小坪の悲劇語る講演会 横須賀市

小坪の洞窟砲台跡(逗子市提供)

終戦直後の1945年10月、逗子市小坪地区にあった洞窟砲台内で起きた爆発事故の悲劇を語り継ぐ歴史講演会が6月22日(土)、逗子の歴史を学ぶ会の主催で開かれる。

50人近くの地域の子どもが犠牲となる大惨事だった。壕の内部に火薬類が散乱しており、「大人がロウソクを落とした」「子どもがマッチを擦った」とも言われているが、真相は藪の中。警察や市役所に記録はなく、報道管制下で報じられることもなかったため正確なことはわかっていない。洞窟入口に遺族会の手によって慰霊碑が建てられたが、その後の道路建設や海岸埋立てで封鎖され、慰霊碑も移された経緯がある。学ぶ会では今秋、元の建立地近くに新しい慰霊碑が建てられるのに合わせて講演会を企画。戦争とは無縁ではない不幸な歴史を語り継ぐことで平和を考える機会とする。当時小学生で現場にいた草柳博さん、慰霊碑移設に尽力する丸山治章さん、同事故の考察と犠牲者の確認を行ってきた中澤洋さんが対談形式でそれぞれの思いを語る。

会場は逗子文化プラザさざなみホール。午前10時から11時45分。定員150人で先着順。参加費1000円。

申し込みは同会【電話】046・871・9674(山田さん)

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