反核9の日座り込み500回   「核なくなるまで止めぬ」

核廃絶を求める500回目の「反核9の日座り込み」=長崎市松山町、平和公園

 長崎県平和運動センターと長崎県原水禁が主催する「反核9の日座り込み」が9日、開始から通算500回目を迎えた。長崎市松山町の平和公園に約420人が集まり「核がなくなるまで、座り込みを止めることはない」と声を上げた。
 原子力船「むつ」の長崎県佐世保市への入港に対する反対運動として1979年3月16日に開始。出港後の82年9月から9日に実施日を変えた。8月を除いて毎月休むことなく座り込み、被爆者や労組員、高校生など多様な年代が核兵器廃絶や世界平和を訴えてきた。
 被爆者で、長崎県平和運動センター被爆連の川野浩一議長(84)は「私たちが500回座り込んだのに、核がなくならないことが本当に腹立たしい」と強調。ロシアのウクライナ侵攻や、イスラエルによるパレスチナ自治区ガザへの攻撃などに触れ「あれは私たちの79年前の姿。絶対に繰り返してはならない。核も戦争もない平和な世界を私たちは築いていかなければならない」と呼びかけた。
 参加者は、長崎で原爆がさく裂した時刻の午前11時2分に合わせて黙とう。「核と人類は共存できない!」などと記した横断幕を掲げた。
 座り込みには、長崎市から県内11地区に波及した9の日座り込みの関係者も出席し活動報告。参加者全員で「平和で豊かな民主的な世界を目指すため、今後もこの場で『座り込み』を続けていくことを共に宣言する」としたアピールを採択した。

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