ホンダ、マツダに立ち入り検査 国交省、認証不正問題で

マツダ本社へ立ち入り検査に入る国交省の担当者=10日午後、広島県府中町

 自動車などの大手5社で大量生産に必要な「型式指定」の認証不正があった問題で、国土交通省は10日、道路運送車両法に基づき、東京都港区のホンダ本社と広島県府中町のマツダ本社を立ち入り検査した。トヨタ自動車、ヤマハ発動機、スズキに続きホンダは4社目でマツダは5社目。再発防止を求める是正命令などの行政処分を検討する。

 午前9時ごろ、国交省の職員5人がホンダの本社に入った。周辺には約30人の報道陣が集まり、物々しい雰囲気に包まれた。国交省によると、ホンダは過去に生産していた「フィット」など22車種で2009~17年、騒音試験で成績書を虚偽記載するなどしていた。現行生産の車種で不正はなく、国交省は出荷停止を指示していない。

 5社はいずれも安全性は問題ないとしているが、国交省は検査と並行して、不正のあった車種が安全や環境に関する性能の基準(保安基準)を満たすかどうか試験する。基準に適合していれば出荷停止指示を解除し、不適合ならリコールの検討をメーカーに指導する。

東京都港区のホンダ本社へ立ち入り検査に入る国交省の担当者=10日午前

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