インドネシア中学生が佐野来訪、ハラルラーメン作り挑戦 豚肉使わず鶏だし、同世代と交流も

出来たてのハラルラーメンを食べるニザミア校の生徒ら

 栃木県佐野市はこのほど、教育旅行で日本を訪れたインドネシアの中学校「ニザミア アンダルシア学校」の生徒らを受け入れ、小見町のラーメン店「佐よし」で豚やアルコールを使用しないハラルラーメン作り体験を実施した。同校生徒は佐野高付属中も訪れ、同世代の生徒と交流した。海外からの教育旅行生などの学校受け入れは、新型コロナウイルス禍以降では初めて。

 市に在住経験のあるニザミア校教員の「生徒たちにもハラルラーメンを知ってほしい」との思いが、市を通じて実現した。市もインバウンド(訪日客)の誘致を図るため、イスラム教徒をターゲットにした取り組みを推進しており、同校を受け入れたという。

 ハラルラーメンは豚肉などを使わないラーメンで、イスラム教徒でも食べられる。今回はスープにハラル対応の鶏だしを使い、チャーシューを車麩(くるまぶ)で代用した。

 ニザミア校の2、3年生計69人が、佐野ラーメンの特徴である「青竹打ち」やギョーザ包みなどの体験を行った。青竹打ちでは竹の棒に片足を掛け、ジャンプしながら楽しそうに麺を打った。ギョーザ包みでも、ひだを一つ一つ丁寧に作って包む姿があった。

 初めて食べるハラルラーメンに同校2年のビアンカさん(14)は「とってもおいしい」と舌鼓を打つ。「麺を打つ作業が面白く、ギョーザもいびつだけど頑張った」と満足げに話した。

 佐野高付属中では、インドネシアの伝統の歌や踊りを披露。その後、英語や体育などの授業を一緒に受け、日本の同世代の学生たちとのひとときを楽しんだ。

青竹打ちに挑戦するニザミア校の生徒

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