SEISA OSA RHEA選手がいるまち 職場の声援「頑張るモチベ」 湘南ケーブルネットワーク勤務 国吉花吏埜さん 大磯町・二宮町・中井町

電話対応などを担う国吉さん

女子サッカーのアマチュア最高峰「なでしこリーグ」の2部に2024年シーズンから参入しているSEISAOSAレイア。多くの選手が、学業や仕事を両立させながら、競技に打ち込んでいる。

星槎国際湘南高校を今年3月に卒業したばかりの国吉花吏埜(かりや)さん(18)は、平塚市に本社を構える地元ケーブルテレビ局「湘南ケーブルネットワーク株式会社」(柏手茂社長・SCN)に、アスリート契約社員として勤務している。

国吉さんは沖縄県糸満市出身。小学校、中学校と男子チームで活躍し、女子サッカーチームを求めて星槎国際湘南高校入学を機に関東へ。国吉さんは「中学1年生の時から、パスサッカーで丁寧に攻める星槎のサッカーに憧れていた。自分の成長を考えて進路を決めた」と話す。

同社に寄せられる問い合わせなどの電話対応や窓口業務などを担う。バイト経験もなく、「電話を取るのは緊張する。最近は少しは慣れましたが、言葉遣いなど分からないこともある。そこはちゃんとしたいので、先輩たちのやり取りに耳を澄まして学んでいます」と国吉さん。日々変わる商材についての勉強も同時進行で行っている。

「もともと子育て中などの理由から時短勤務している社員はいたので対応のしやすさはあった」と同社。土日は試合優先、週3日の練習日は早退を認めるなど、柔軟に対応している。「アスリートが入社し、元気よくあいさつする姿勢や、仕事とサッカーを両立させる様子を身近に感じることで、職場の雰囲気にも良い影響があるのでは」と雇用を決めたという。

星取表でエール

同社の壁にはレイアの星取表が掲示され、レイアの勝利や国吉さんのゴールが決まると花の飾りなどで祝う。「もともとスポーツ観戦は好きだけれど、ファンよりも近い家族のような距離でハラハラどきどき応援している」と柏手社長。「国吉選手には日本代表を目指してほしい。それが巣立ちの時だとしても、その背中を応援し続けたい」と目を細めていた。

職場からの声援を感じているという国吉さんは「頑張るモチベーションになっています。持ち味のスピードを生かして観客を沸かせたい。たくさん点を決めて、壁の花を増やしていきます」と意気込んだ。

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