【柔道】永山竜樹 ライバル高藤直寿の助言生かしパリ五輪で躍進できるか

特別講義を行った永山竜樹(左).右は角田夏実

柔道男子60キロ級でパリ五輪代表の永山竜樹(28=SBC湘南美容クリニック)が、同階級で代表を争った東京五輪金メダルの高藤直寿(31=パーク24)からハッパをかけられた。

永山は10日、女子48キロ級代表の角田夏実と千葉・浦安市のSBC東京医療大で、約200人の学生に武道文化論の特別講義を行った。

永山は先月にアラブ首長国連邦(UAE)で開催された世界選手権に、五輪代表として唯一参加した。しかし、初戦で中立選手として出場したロシア選手にまさかの敗戦。それでも「世界選手権で負けるまで勝ちが続いていたので、(五輪も)これでいけるだろうという気持ちだった。負けて改善点に気づけたことが大きい。ここから新しいことをやっても間に合わないので、そのズレを修正して本来の自分の柔道をしたい」と収穫を口にした。

昨年12月のグランドスラム(GS)東京大会決勝で、高藤に一本勝ちで初の五輪切符をつかみ取った。夢舞台を前に、2人は一緒に食事をする機会があったという。

永山は「(高藤は)ライバルだけどすごい先輩。羽賀(龍之介)先輩が食事会を開いてくれて、そこに高藤先輩もいた。いろいろ話はしたし(高藤から)『俺がパリ五輪に行ったら絶対優勝できる』と言われた。世界選手権の時も、自分の弱点とか気づいたことを言ってくれた。あの人はすごく自分の柔道を研究していて、弱点とか癖をわかっている。気づかせてくれたのがありがたい」と感謝した。初出場の五輪で、先輩の助言を生かせるか。

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