【香港】公務員守則の改定版発効、政策批判を禁止[社会]

香港政府が公務員の行動規範を定める「公務員守則」の改定版が7日に発効した。公務員が日常業務で守るべき基本信念として、国家の安全を維持することや公的な立場で政策の批判をしないことが盛り込まれた。

2009年に定められた公務員守則が更新され、新守則の基本信念の数は12項目に増えた。盛り込まれているのは、「憲法秩序と国家安全の維持」や「誠実さ」「プロ意識」など。政府が当初削除する方針を示していた「政治的中立」も残された。「職務に対する献身」の項目では、公的な立場で政府の政策を批判することや第三者の反対意見を支持することを禁止するとした。

政府公務員事務局の楊何バイ茵(イングリッド・ヨン、バイ=くさかんむりに倍)局長は、公務員団体などから聴取した意見はほとんどが新守則を支持しているとコメント。香港基本法(憲法に相当)第23条に基づく国家安全維持条例の施行に対応する形で項目を盛り込んでおり、国家安全に対する公務員の意識向上に努めていると述べた。

© 株式会社NNA