【香港】たばこ規制を強化、新型は保有も禁止へ[社会]

香港政府は6日、たばこ規制を一段と強化する方針を発表した。既に販売が禁止されている新型たばこについて、個人使用目的での所持も処罰の対象とすることなどが含まれる。

電子たばこや加熱式たばこなどの新型たばこは2022年に輸入、宣伝、製造、販売、商業目的での所持が禁止されたが、依然として使用者がいることから規制を強化する。販売禁止前に買いだめていた分などが手元にあったとしても、今後は条例違反を問われることになる。

フレーバー付きのたばこも禁止する方向。フルーツなどの風味で刺激を和らげた商品は、青少年や女性が喫煙を習慣化するきっかけになりやすいとの理由だ。

密輸たばこ対策では、正規品に納税済みラベルを添付する制度を導入し、密輸品と正規品を識別しやすくする。密輸に対する罰則は最高で罰金100万HKドル(約2,000万円)と禁錮2年だが、それぞれ200万HKドルと7年に引き上げる。

屋外での喫煙に対しては、行列時の喫煙行為を規制する。まずは公共交通を並んで待つ際などの喫煙を禁止する。一方、禁止を求める声が大きい歩きたばこについては、取り締まりが難しいことから法規制は先送りする。

このほか、たばこの包装デザインから広告的要素を全面的に排除させる方針なども打ち出した。

年末をめどにこれら規制強化策を盛り込んだ関連条例の改正案を立法会(議会)へ提出し、早期の施行を目指す。香港では毎日喫煙する15歳以上の割合が23年に9.1%だったが、政府は25年にこれを7.8%まで引き下げたい考えだ。

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