アメリカ人「生きたレジェンドだ」と日本で大感激 身振り手振りで初体験したこととは

観光庁によると、2023年に日本を訪れた外国人観光客の平均滞在日数は約10泊。多くの観光客が長期の滞在を楽しんでいます。なかには母国で普段からしていることを、日本でチャレンジしてみるケースも少なくないようです。アメリカからやってきた男性が、ジェスチャーを交えながら言葉の壁を乗り越えた体験とは。

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日本人のおもてなしの心に到着初日から心酔

アメリカ・カリフォルニア州から初めて日本を訪れたというケビンさんとダンさん。幼なじみだというふたりは、約3週間の滞在を予定しています。

到着早々、トラブルに見舞われたふたり。予約サイトを使って宿を探すもすべて満室だったため、直接ホテルで尋ねてみることにしました。すると、行った先のホテルでも断られてしまったのですが、そこのスタッフがわざわざ日本のホテル予約サイトを使って、ふたりのために宿を探してくれたそうです。

日本人のおもてなしの心を初日から目の当たりにし、ふたりはとても驚いたといいます。そして、「日本人は本当に親切。駅で困っていると話しかけてきてくれる人が多いです」とケビンさんは目を細めていました。

日本語が不自由なためにアポなし体験

今回の旅がやや長いこともあり、旅行中に髪が伸びてきたのが気になったダンさんは、日本で初めての体験をすることに。それは、日本の理髪店で髪をカットすることでした。ダンさんは日本語が話せないので、「予約ももちろんできないので、飛び込み」だったそうです。

アポなしだったため最初の2軒には、ジェスチャーで断られてしまったそう。ただ、3軒目でようやくOKの店舗に出合えました。

そのお店は、下町にある昔ながらの理髪店。日本語が話せないダンさんは、店頭に飾ってあったイラストを指差しながら、身振り手振りでイメージを伝えたそうです。

「60代か70代くらいの理容師さんでした。彼のプロ根性には感動でした。シワひとつないシャツを着て、髪はオールバックでビシッと決まっているんです。無口な男性でしたけど、とても繊細な手つきで髪だけではなく、ヒゲもきれいに整えてもらえました。アメリカの理髪店はTシャツなど、もっとラフな格好が多いので、この日本人の理容師さんは生きたレジェンドだと思いましたよ!」

日本の理髪店は、髪の毛のカットやシャンプー、顔剃り(シェービング)がセットになっているのが一般的。アメリカでは、顔剃りやシャンプーはカットと別メニューの店が多いようです。

ふたりは、寿司店をリピートして、80代女性店主と仲良くなるなど、日本人と積極的にコミュニケーションを取っています。理髪店での体験も、日本へのリスペクトがさらに高まる貴重な時間になりました。日本の職人たちの丁寧な仕事ぶりを、ふたりは心行くまで楽しんでいるようです。

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