オートバイ風電動アシスト自転車の成功が、電動アシスト自転車のデザインに影響を与えた理由を解説

近年、電動アシスト自転車市場において、オートバイ風デザインのモデルが注目を集めている。スーパー73に始まり、いまではオートバイブランドのガスガスも参入するこれらの電動アシスト自転車は、今まで自転車に興味を持たなかった層にも訴求している。

出典:super73.com

これまでの自転車市場では、自転車らしい軽快なデザインが主流で、オートバイ風のデザインは子供のおもちゃの扱いで有識者からは高くなかった。しかし、スーパー73の登場によりオートバイ風のデザインを取り入れた電動アシスト自転車がヒットしたことで、オートバイ風電動アシスト自転車という新しいジャンルが誕生した。

オートバイ風の電動アシスト自転車は、従来の自転車とは一線を画したスタイルを持つため、今まで自転車に関心を持たなかった人々を引きつけている。サドル高さの調節ができない、構造的に車体重量が重くなりやすいといった欠点はあるが、それでも注目されているのは自転車らしくないデザインだからというのもあるだろう。

興味深いのは、人によっては「オートバイには乗りたくないが、オートバイ風デザインの電動アシスト自転車なら乗りたい」という声を聞くこともある。これは、オートバイは免許が必要でスピードも出るため安全ではないが、オートバイ風電動アシスト自転車は免許が不要で気軽に運転できるのもあるだろう。

オートバイ風デザインの電動アシスト自転車の特徴の一つに、バイク風の大型ヘッドライトを装着しても違和感がないことが挙げられる。これは、従来の自転車のデザインから外れたファットなデザインでも、大型ヘッドライトがマッチしているのもあるだろう。

Cannondale cargowagon neo(出典:.cannondale.com)

自転車にもオートバイ風のヘッドライトを装着しても支持されるようになったため、オートバイ風デザインの電動アシスト自転車には、大型ヘッドライトの装着が一般的となった。また、Cannondale cargowagon neoのように、比較的一般的な電動アシスト自転車に近い車幅でも、オートバイ風のヘッドライトを装着した車種も登場している。今までの自転車は、自動車やオートバイのような顔を作るのが難しく、オリジナリティを出しにくい欠点があったが、大型ヘッドライトなら顔を作ることでオリジナリティを出すことができるので、ブランドの独自性を出すことができるようになるだろう。

© シクロライダー編集部